最新薬は眠くならない!

ワクチン療法に減感作療法… 花粉症治療、最前線に迫る

2010.02.04 THU



イラスト:パパイヤ檸檬
鼻水、くしゃみ、目のかゆみ…花粉症の人にとっては魔のシーズンがまもなく到来! 「いろいろと治療や対策をしているけど、効果がイマイチ…。もっと良い方法はないの?」という方も多いのでは?そこで、気になる最新治療法について、日本医科大学・耳鼻咽喉科准教授の大久保公裕先生に聞いた。 

「日本の花粉症治療の主流は薬物療法です。最新薬は、粘膜の腫れを抑制する『抗ロイコトリエン薬』が挙げられます。これは眠くならない成分でできているのが特徴で、病院で処方してもらえますよ」

これなら仕事中に薬を飲んでも安心だ。一方、症状を緩和する目的の薬物療法に代わって、根治的治療を目指す治療法が注目を集めているという。

「スギ花粉症の人は、体がスギ花粉を嫌がるため、くしゃみや鼻水で花粉を洗い流そうとします。そこでスギ花粉をすり潰したエキス(=抗原エキス)を体の中にあえて入れて、体を花粉に慣れさせるのが“減感作療法”。皮下注射で体に入れ、成分の濃度は低めから開始し徐々に上げていくのが一般的ですね」(大久保先生)

厚生労働省の研究では、この治療法で7割の患者の症状が軽症化、または完治したとの結果が出ているとか。しかし、週2~3回の通院を2~3年続ける必要があり、それほど普及はしていない。そこで、より簡便な治療法として注目されているのが“スリット減感作療法”だ。「注射ではなく、舌下(口の中)に抗原エキスを入れて体を慣らしていく治療法で、安全性も高く、月1度程度の通院で済みます」と大久保先生。同療法は欧米では普及しているものの、日本ではまだ治験段階。2015年ごろに実用化の予定だという。

他にも“ペプチド減感作療法”“DNAワクチン療法”など、分子や遺伝子レベルでアレルギー反応を抑える治療法が研究されているが、実用化のメドはまだ立っていない。花粉症に悩まされない未来に期待がかかります!
(山田有紀子/blueprint)


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