サラリーマン税金探偵団

第10回 儲かってる会社が法人税0円って…!?

2010.02.15 MON

サラリーマン税金探偵団


現在の法人税の税率は30%(普通法人の場合。中小法人は1年間に800万円までの所得なら18%)。一時期よりダウンしているが、諸外国の平均レベルから見ると、まだ高水準と言われる。また、法人税のほかに地方法人特別税、法人事業税、法人住民税が課せられるため、実質的に所得に対する税率は約40%になる

法人税が大幅減収! 代わりに上がる税金は?



まずは、「ホウジンゼイってナンだ?」という人のために、その正体について解説しておこう。

会社員が、給与から所得税や住民税が差し引かれるのと同様、会社も法人税や住民税などを払うことが義務づけられている。税額は、「会社の“益金”から“損金”を引いた“所得”に、一定の税率をかけて算出される」(五島洋税理士事務所所長 五島洋さん)。益金とは、おおまかには会社の売上など、損金は商品の原価や人件費などの経費が該当する。ようは、会社の儲け(利益)にかかる税金だと考えればいい。

じゃあ、「儲かっていない、赤字の会社は税金を払わなくていいの?」というと、原則的にはその通り。五島税理士によると、中小企業の7~8割は法人税を支払っていないともいわれ、苦しい台所事情がうかがえる。 もっと言えば、現時点で儲けている大企業でも、過去に大赤字を抱えていれば、税金を払わずにすむケースもある(青色申告をしている会社の場合)。「繰越し欠損金制度といって、赤字(欠損金)を繰り越しておけば、翌期から7年間は儲け(黒字)と繰り越した赤字分を相殺できる」(五島税理士)からだ。過去に不良債権処理で大赤字を抱えたメガバンクは、この制度を活用することで、つい数年前まで法人税を払っていなかったという。

気になるのは、この不況下で法人税の税収ってどうなってるのかってこと。じつは、09年度上半期(4~9月)の法人税収は、業績が悪化した企業に対し過去に納めすぎた税金を払い戻す「還付金」(欠損金の繰戻し還付制度)が税収を上回り、1兆3075億円のマイナスになったとか。各自治体の税収を見ても、トヨタ自動車がある愛知県豊田市では、同社の業績不振により09年度の法人市民税の税収が9割以上減少という異常事態も!

となれば、その分をどこかで埋め合わせしなければならない。身近なところでは、今年10月からのたばこ増税もそのひとつだが、ゆくゆくは消費税アップも必至。せめて「知らぬ間に税金が上がってた!」とならないよう、事業仕分けで大活躍した蓮舫議員並みに、税金のムダ使いに目を光らせておかないと、ね。 あなたが支払っている税金について、知りたいことや疑問に思うことがありましたら、右下の投稿ボタンから投稿ください。

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