”夜のホッと時間”のつくり方

「夜カジ族」のススメ/第9回 苦手なアイロンがけを克服したい!

2010.05.10 MON

”夜のホッと時間”のつくり方

男のアイロンがけ「エクストリームアイロニング」とは?



突然ですが、「エクストリームアイロニング」というスポーツをご存じ? その名の通り、「エクストリーム=極限」でアイロンがけをするスポーツなんだそうですが…アイロンがけがどうしてスポーツなのよ? という皆さんの疑問を解決するため、詳しいお話を聞いてきました!
写真提供/エクストリームアイロニングジャパン 山中で行われる“エクストリームアイロニング”の様子。こんなにワイルドなアイロンがけ、見たことない!! 現在“エクストリームアイロニング”が盛り上がっているのは、ドイツ、イギリス、そして日本なのだとか
「“エクストリームアイロニング”は、イギリスで1997年に発祥したスポーツ。厳しい山や岩肌、海中、空中、サーフィン中など、とにかく極限の状態でアイロンをかけるというもので、山など自然の中で心静かに行う“ネイチャーアイロニング”が基本です。そのほか各種スポーツにアイロンがけを組み合わせる“スポーツアイロニング”と、肉体的ポテンシャルの高さとアイロンがけスキルが問われる、競技としての“競技系アイロニング”があります」

こう教えてくれたのは、エクストリームアイロニングジャパンの松澤等さん。ちなみに「エクストリームアイロニング」を行う人は、“アイロニスト”と呼ばれるんだそうです。

正直、わざわざ極限状態でアイロンがけをする行為自体が謎なのですが…。

「僕らもバカだなぁとは思ってますよ。でも、そこにシワがある限り(笑)、アイロンがけに対する姿勢は真摯なもの。パフォーマンスとして、無茶な状況で“アイロンがけをするふり”をする人もいますが、それは真のアイロニストではありません。正しくアイロンがけできてこその“エクストリームアイロニング”なんです。自然の中でアイロンがけをすると、非常に心が落ち着きます。僕たちは、ある種“禅”のような感覚でアイロンがけと向き合っているんです」

というわけで、どんな状況でも本気でシワを伸ばす松澤さんの目下&永遠の悩みは、アイロンがけをするための熱源の確保とか。

「アイロンは電子レンジと同等の電力を必要とするので、発電機を持っていくとしたら25キロ程度のものが必要。さすがにそれはキツ過ぎるので、今は直接バーナーやコンロなどの直火でアイロンを温めています」

うーん、ワイルド! 家事としてのアイロンがけも欠かさない?

「もちろんです。アイロンがけは、唯一屋外に持ち出せる家事。夏の暑い日にアイロンがけを行えばエクササイズにもなる…かもしれない。アイロンがけは、工夫次第で贅沢な行為へと変わる可能性のある家事。R25世代の男性にも、単なる家事を超えたアイロンがけを楽しんでほしいですね」

アイロンがけってちょっと面倒だし、服にシワがあっても困らないし…と言い訳してサボりがちだけど、見方を変えるだけでこんなに楽しみ方が広がるなんて! 

アイロンがけ、ひいては家事って、もしかしたらものすごい可能性を秘めているのかもしれませんね。

「いい加減」から卒業! アイロンがけのお作法とは?



アイロンがけって、苦手意識を持つ人が多い家事のひとつ。かくいうボクも苦手で、なんならクリーニング屋さんにお願いすればいいわけだし…なんて、今日までサボってきました。

だって、うまくできないんだもん(泣)。というわけで、カミヤクリーニングの神谷トモノリさんに弟子入り。正しいアイロンがけスキルを身に付けるぞ!

まずはアイロンがけの基本となる、初期設定を教えてください。

「アイロンがけは、生地が少し湿った状態で行うのが一番。霧吹きで生地に水をひと吹きする程度がちょうどいいでしょう。また、高温をしっかりとキープできるものや、手の力をあまり使わずに済むようなアイロンがいいですね」

なるほど、アイロンってどんなものでも同じってわけではないんですね。やっぱり。

「アイロンがけは、できるだけ立った状態で行ったほうが力をかけやすいので、座るタイプのアイロン台を使っている人は、思い切って台をテーブルの上に載せてください。もしくはテーブルの上に毛布やバスタオルなどを敷いて、広いアイロン台として使ってもOK。台が広いと布地をムダに動かさずに済むので、新たなシワがつきにくくなりますよ」

それはいいことを聞きました。「アイロン台なんてないよー」という人、ぜひこの方法で即席アイロン台を作ってみてください。

それではビジネスマンの戦闘服・ワイシャツのアイロンがけのコツを!
イラスト/コットンズ 正しいアイロンがけスキルがあれば、明日のデートでどうしてもお気に入りのシャツが着たい!! なんてときにも安心
「特にパリッと仕上げたい部分は、できるだけアイロンがけの終盤にまわすこと。では、まずは袖からいきましょう。カフス部分は、台の上に広げ、布地の端から内に向かって布地の裏側(内側)からかけます。また袖のプリーツ(タック)をしっかりキレイに出すには、タオルを使うと簡単。丸めたタオルを袖の中に入れ、その上からアイロンがけをすればいいんです。自然なプリーツが出せますよ」

それはナイスアイデア! 神谷先生、お次はどこをかけていきますか?

「次は背中部分。布地の裏側(内側)から、広い面を豪快にアイロンがけしましょう。かけ終ったら前身ごろを重ね、重なった状態のまま、その上からかけていきます。もし小さなアイロン台を使っているなら、背中の左半分をかけてからその上に前身ごろを重ねてかけ、次に背中の右半分…という順番にすれば、余計なシワがつきません。最後は襟。ここもカフスと同じ要領で、布地の端から内に向かって裏側からアイロンがけをしましょう。これが正しいワイシャツのアイロンがけです」

クリーニング屋さんのワザ、しかと身に付けました!! これで毎日パリッとしたシャツを着こなす男になれそうです。

ちなみにノリは、汚れ対策としても有効。汗や油分がシャツの生地にそのまま付かず、ノリの上から付くので、汚れが落ちやすいのだそう。襟や袖がすぐ黄ばんでしまう…とお悩みの人は、ワイシャツにノリ付けしてみるといいかも。 「エクストリームアイロニング」というスポーツを知ることで、
家事の楽しさにも触れることができた最終回。
皆さんのアイロンがけスキル向上と、家事への苦手意識克服に、
少しでも貢献できたらうれしいです。

連載は今回でおしまいですが、ボクの「夜家事」はこれからも続きます。
「やらなくちゃ…」と憂鬱になるより、「どうしたら楽しめるか」を考えて、
効率的な方法を探したり、贅沢な時間を演出したり、
皆さんもそれぞれの方法で家事と付き合っていってくださいね。

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