身体にまつわる都市伝説

第7回 お茶で薬を飲んではいけないってホント?

2010.07.20 TUE

身体にまつわる都市伝説


お茶やコーヒーでの服用は必ずしもマイナスではないそうだが、やっぱり薬は水で服用するのが無難。定期的に薬を飲む必要があるなら、なるべくペットボトルや水筒を常備しておこう

鉄剤とお茶の組み合わせはNGだったが…



「あ、ダメダメ! ちゃんとお水で飲まないと効果がなくなるよ」

つい先日、花粉症用の鼻炎薬をお茶で飲もうとしたら、その場に居合わせた友人にそうたしなめられた。

確かに、水以外のもので薬を飲むと効果がなくなるというのは、幼いころからなんとなく耳にしてきたことではある。けど、それって本当なのだろうか? 医療ジャーナリストにして医学博士の森田豊先生に聞いてみた。

「確かに以前は、薬の中でも鉄剤(貧血治療用の薬剤のこと)について、お茶に含まれるタンニンが鉄分の吸収を抑制してしまうといわれていました。ところが近年になって、お茶に含まれるタンニンは少量で、そのような影響があるわけではないことが判明したので、気にする必要はない、というのが最新医学の常識となっています」

実際、森田先生もわりと最近まで、患者さんに「鉄剤はお茶で飲まないように」と指導していたそうだが、現在は定説の刷新に合わせてあらためているという。ただし、水以外で飲んではいけないケースもあるので要注意だ。 「たとえばニキビ治療などに使われるテトラサイクリン系の抗生物質は、カルシウムによって吸収が妨げられますから、牛乳で飲むと効果が薄れます。また、R25世代にとってはまだ縁遠いかもしれませんが、高血圧治療薬をグレープフルーツジュースで飲むのもいけません。これはグレープフルーツに含まれるバイオフラボノイドという成分が、高血圧治療薬の代謝分解を抑制するためです」

ちなみに筆者の個人的な体験でいえば、風邪薬をビールで飲んで激しい頭痛を引き起こしたことがあるのだが、これについては「薬以前に、体調の悪い時の飲酒が良くない」(森田先生)ということらしい(当たり前か…)。理論上は、一般的な風邪薬や頭痛薬であれば、お茶、ジュース、コーヒーはもちろん、ビールなどアルコールで流し込んでも、必ずしも害があるとは限らないのだそうだ(※薬の種類によっては効き目や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。医師・薬剤師の指導や、薬の添付文書をご確認ください)。

とはいえ、薬の成分によってどんな影響が出るのかは素人には判断できないので、これはどうしても水が手に入らない場合の急場しのぎと心得ておくべきだろう。「薬は水で飲む」というルールを守っておくに越したことはないのだ。 あなたが知っている体や健康にまつわる噂や風説は? 下のボタンから投稿ください。

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