解決! ネットトラブル対策室

第3回 ネットでの書き込み、誹謗中傷になる!?

2010.09.13 MON

解決! ネットトラブル対策室


名誉毀損罪の刑事罰は「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」。刑事責任を問われなくても、民法上の不法行為として損害賠償(数十万?数百万円)の対象になり得ます。不用意な書き込みは慎みましょう ネット上での悪口書き込み、罪に問われるの?

ネット上の誹謗中傷も名誉毀損になる?



ネット掲示板やブログ、あるいはツイッターなど、オンラインであれこれ雑談したり議論したりするのは楽しいものです。しかし、何でも自由に発言できる一方で、言論にともなう責任を忘れてしまいがちです。たとえば、誰かを誹謗中傷するような書き込み。

弁護士ドットコム・山本尚宏さんによれば、ネット上の誹謗中傷で問題になりやすいのが名誉毀損罪で、刑法上は「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した」ときに成立するそうです。「公然」とは、不特定多数の人が認識し得る状態のこと。一昔前であれば、名誉毀損は主にマスコミの報道に起因していましたが、個人の発言でも広く伝播するネットが普及したことでより身近になったといえるかも。

で、公にされた「事実」は、個人や企業の社会的評価を下げるもの、たとえば「あの人は不倫をしている」「あの会社はインサイダー取り引きをしている」といった具体的なものでなければならないそうです。「バカ」「アホ」程度の悪口では「名誉を毀損した」ことにはならないんですね(その代わり侮辱罪に該当)。 もっとも、名誉を毀損する表現行為であっても、それが「公共の利害にかかわる」もので、「公益を図る目的」でなされた場合は、表現された内容が真実と合致するか、もしくは表現した当人がその内容を真実だと信じるに足る「相当の理由」があったと証明されれば、罪を免れるそうです。

以上のことから、確たる証拠もなく他人の社会的評価を傷つけるような具体的事実をネットに書き込めば名誉毀損罪が成立します。が、この成立要件をめぐっては、こんな解釈も。

「あのラーメンチェーン店の運営母体はカルト団体だ」と自身のHPに書き込んだ会社員男性が名誉毀損罪に問われた裁判で、一審の東京地裁は無罪判決を下しました。裁判長は「ネットは利用者が容易に反論でき、情報の信頼性も低い」と指摘。そのうえで、「故意にウソを書いたか、個人で可能な事実確認をしなかった場合に名誉毀損罪が成立する」との基準を示しました。要するに、ネット上ではオフラインの場合よりも名誉棄損罪が成立しにくくなる、と判断されたのです。

しかし、結局この判決は二審で破棄され、最高裁の判断により「逆転有罪」が確定しています。つまり「ネットだからといって大目に見ませんよ」という判決が下されたわけですが、その過程には、ネットの特性を見極めようと模索している司法の現場が垣間見えます。 ネットのトラブルについて、知りたいこと、気になることがありましたら、右下の投稿ボタンから投稿して下さい。

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