身体にまつわる都市伝説

第18回 つむじを押すと下痢になるってホント?

2010.10.04 MON

身体にまつわる都市伝説


意外と強い、暗示がもたらす影響力。子どものころに刷り込まれた「つむじを押すと下痢をする」という暗示が、一定の効果を発揮する可能性はあるのだ 写真提供/PIXTA

暗示と便意の気になる相関関係とは!?



小学生のころ、友達のつむじをギューッと押し、「これで明日は下痢するぞ!」なんて遊びが流行ったことがある。思い返してみればじつにくだらないじゃれ合いだが、実際に“被害”にあった翌日は、いつ便意に襲われるかと気が気ではなかったものである(当時、学校で「大」をたしなむのはなぜか恥ずべき行為だったのだ)。

それにしても、なぜこんなイタズラが流行ったのか? つむじには腸を刺激するツボでもあるのだろうか。医学博士の松島英介先生に真偽のほどを確認してみよう。

「つむじを押すことで便意が高まるという、医学的な根拠はありません。ただ、一定の暗示効果はあるかもしれませんね」

どれだけ強く指圧しようが、つむじから腸に絡む作用はない。懐かしのイタズラは、根拠のない迷信だったのだ。松島先生は続けて次のように解説する。

「やはりよく言われる、書店や図書館に行くと便意を覚えるという俗説に近いものがありますよね。これは、一定の目的を時間内にやり遂げなければならないという緊張感から、自律神経のバランスを崩し、便意をもよおすのではないかといわれています。同様に、“つむじを押すと下痢になる”と思い込むことで、条件反射的に症状を呼び起こすことはあるかもしれません」 つまり、暗示の力でお腹を下してしまうことは現実的にあり得るわけだ。ただ、暗示とはいえ度を越すと、日常生活に支障をきたすケースだってある。

「たとえば、会社に出勤することを思うだけで不安や緊張から腹痛を起こし、毎朝、何度も何度もトイレのために電車を途中下車しなければならないような方もいますよね。これは過敏性腸症候群と呼ばれる症状で、やはり心理的な要因によるものなんです」

実際、筆者の友人にも、しょっちゅう腹痛を起こすため通勤ルートにあるすべてのトイレの場所を覚えてしまった男がいるが…、そんなにナイーブだとそのうち胃かいようでも起こすのではないかと心配になってしまう。

たかが条件反射とバカにしてはならない。音楽でも読書でも、自分に合った通勤中のリラックス法を見つけ出すのも大切なことかもしれない。 あなたが知っている体や健康にまつわる噂や風説は? 下のボタンから投稿ください。

身体にまつわる都市伝説の記事一覧はこちら

関連キーワード

注目記事ピックアップ

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト