解決! ネットトラブル対策室

第8回 ネット上の「犯罪予告」は何罪?

2010.10.18 MON

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「殺す」ではなく「投す」や「頃す」と書いても、「そういうことをわざとやっている時点で悪質だ」と判断されて逮捕に至ったケースもあります。警察や裁判所に冗談や言葉遊びは通用しません

ネットの掲示板の「犯罪予告」はどんな罪に問われる?



去る9月30日、チャットで「8月15日の正午に渋谷のハチ公前で大量殺人をやる。一緒に殺さない?」などと書き込み、共犯者を募った男性(31歳)が書類送検されました。定期的にこの手の事件がニュースになりますね。読者のみなさんはこんなバカげたことはしないでしょうが、ネット上の「犯罪予告」はどんな罪に当たるのでしょうか?

弁護士ドットコム・山本尚宏さんによれば「まず、特定の個人を標的にした殺害予告の類だと、予告された人への脅迫罪が成立する可能性があります」とのこと。脅迫とはその人の「生命、身体、自由、名誉または財産」を害する告知をすることなので、「殺す」はもちろん「殴る」「埋める」「秘密をバラす」といった脅し文句も場合によってはアウトなのだとか。

そして、「無差別殺害予告や爆破予告など、脅迫の対象が広範囲に及ぶケースは、脅迫を受けた施設や警備にあたる警察への業務妨害罪に問われる可能性もあります」。たとえば「JRの○○駅に爆弾を仕掛ける」みたいな予告があれば、駅職員は乗客の避難や列車の運行停止などの対応に追われますし、警察としても警戒を強化せざるを得ないというわけです。 よって、確実にNGなのは個人名ないし個人を判別できる表現を用いて脅したり、犯行の場所や日時を明示すること。なのですが、たとえば現実に相手の家に出火もないのに「出火お見舞い申し上げます、火の用心に御用心」といった書き込みをしても脅迫罪になり得るそうです。つまり明確な犯罪予告でなくても、常識的にみて「こんなことを書く人は危ない」「悪質だ」と判断されれば警察は動く可能性があるし、社会的に不適当な発言は冗談じゃ済まされないというわけですね。

で、どうやって警察が動くのかというと、多くは「通報しますた」的なユーザーレベルの通報→警察がプロバイダなどに捜査協力を要請(裁判所の令状があればユーザー情報を開示しても個人情報保護法違反にならない)→書き込んだ人を特定するそうです。そして、もし逮捕されれば、

脅迫罪:2年以下の懲役または30万円以下の罰金
業務妨害罪:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

という罰則が待っています。もちろん、良識あるオトナなら犯罪予告なんかするわけないんですが、ちょっとした憂さ晴らしやイタズラのつもりでも、悪ノリすれば取り返しのつかない事態を招くことも…。危ない書き込みは、くれぐれもやめましょう。 ネットのトラブルについて、知りたいこと、気になることがありましたら、右下の投稿ボタンから投稿して下さい。

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