身体にまつわる都市伝説

第36回 年を取ると筋肉痛は遅れてやってくる?

2011.02.14 MON

身体にまつわる都市伝説


筋肉痛発症までの時間を左右するのは、年齢ではなく運動の質にあった。たとえば軽めのダンベルを何度も上げ下げするような持続的な運動は、比較的早期に筋肉痛を引き起こす。しかし、筋肉痛はじつは研究途上の分野。その発生要因すら、まだ完全には解明されていないのだ

筋肉痛発症を左右するのは運動の“質”



寒さにかまけ、ついつい運動不足になりがちな今日このごろ。これでは体がなまってしまうと、おもむろに筋トレを始めてみたら、久々の運動で今度は筋肉痛に苦しめられたりして…。やはり、体のメンテは日々の努力が大切だと痛感させられる。

ところで、R25世代にとってもそろそろ他人事ではないのが、筋肉痛は年を取るほど遅れてやってくるという噂。運動後、肉体の若さをはかるひとつのバロメーターになるだけに、これは真相が気になるところだ。池袋スカイクリニックの須田 隆興先生に聞いてみよう。

「年を取ると筋肉痛が遅れてやってくるという、科学的な検証はじつはされていません。筋肉痛が発生するまでの時間を左右するのは、年齢ではなく運動の種類であるといわれています。瞬発的な運動(つまり短くて高負荷な運動)ほど筋肉痛は遅れて発生し、逆に、軽めの運動をじっくり行った時などは、筋肉痛は早めに発生するんです」

筋肉への負担の量は、運動時間と負荷の大きさで決まる。そのバランスによって筋肉にかかる負担の種類が変わり、筋肉痛発症までの時間を左右するというのが真相なわけだ。それを踏まえたうえで、須田先生は次のようにも語る。

「ただし、体感的なものとしては、加齢とともに筋肉痛が遅れてやってくる現象はあると思います。それは肉体の老化によるものではなく、同じ運動量であっても加齢とともに体への負担が大きくなり、体の反応が変わってくるためです」 確かに、若かりしころの肉体にとっては軽度の運動でも、現在の自分にはそこそこ重労働であったりするギャップは、いかにもありそうだ。

ちなみに筋肉痛は、筋肉疲労によって溜まる乳酸によって引き起こされるという説がよく知られているが、須田先生によれば、最近では「筋肉が運動によって細かく破壊され、炎症を起こす」ことによるという説が有力だそう。

「この説が本当なら、加齢は筋肉痛発生までの時間を遅らせるというよりも、加齢によって筋肉の再生に時間がかかるようになることで、筋肉痛を長引かせる方に作用するかもしれませんね」

うーむ。運動直後に筋肉痛を覚えて、「俺もまだまだ若いな!」なんて喜んでいた自分が恥ずかしい…。 あなたが知っている体や健康にまつわる噂や風説は? 下のボタンから投稿ください。

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