アレルギーの不思議

第1回 アレルギーってどんな病気?

2011.02.21 MON

アレルギーの不思議


そば、カニ、花粉など、アレルギーを引き起こすものがあふれていますが、そもそもアレルギーって何? 画像提供/effect

アレルギーの根っこはみんな同じ!?



そばを食べたら喉がカイカイ、花粉の季節にはヘックショイ! 周囲のみんなは大丈夫なのに、なぜ自分だけが…。と、憂鬱さと不公平感をもたらす憎い存在、アレルギー。しかも食材からダニやカビ、金属といった多様なものが原因となるようで、イマイチ正体がつかめない。

症状にしても鼻水、くしゃみ、湿疹など幅が広く、時には命にかかわるという噂も聞いたことがあるような。そもそもアレルギーって、何なの?

「動物の体には、ウイルスや細菌など異物の侵入を排除する免疫機能が備わっています。それが壊れていたり、未完成だったり、過剰だったりするせいで起こるのがアレルギーです。原因となるものや症状が人によって違うのは、その免疫機能が異常を起こしている場所がそれぞれ異なっているから。いくつもの幅広い要因があるような病気だと思われがちですが、根っこの部分はおおむね同じなのです」

と教えてくれたのは国立病院機構相模原病院臨床研究センターでアレルギーの研究を行う海老澤元宏氏。食物アレルギーだけでなく、金属アレルギーなど肌に触れて起こるものも根本は同じなのだそう。
海老澤元宏氏が監修した『子どものアレルギーのすべてがわかる本』(講談社)。アレルギーのメカニズムが分かりやすく掲載されている 撮影/effect
「アレルギーは大きく4つのタイプに分かれます。I型はぜんそくやアレルギー性鼻炎、II型は血液の不適合による溶血性貧血、III型は血清病や関節リウマチ、IV型は接触皮膚炎や移植拒絶反応というのが代表的な症状です。金属アレルギーはこの中でIV型に分類されます。そして食事や花粉が原因となるものはI型。どの型もアレルギー反応が出るまでの時間や経緯は異なります。が、やはり根っこは同じで、免疫機能が関係しています」

その免疫機能がなぜ正常ではなくなってしまうのか。率直な疑問をぶつけたところ「一概には言えないが、遺伝的な素因と生活環境が大きな要因」との回答が。それでは現在、アレルギーを起こす原因になるものにはどれくらいの種類があるのでしょう?

「その数は明確にできるものではありません。しかし最近では研究も進み、アレルギーを引き起こしやすい物質は特定されてきました。例えば食物。食品に使用した際に表示が義務づけられている卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生の7品目と、表示が推奨されている18品目を足した計25品目が、食物アレルギーを持つ約90%の方に関係していると分かってきたのです。このほかにも、ダニやペットの毛、花粉といった様々なアレルゲン(アレルギーの原因となるもの)の研究は日々進められています」

なるほど。簡単には弱みをみせない強敵ではあるが、研究者の努力により、その輪郭は徐々に明らかになってきている様子。もしかして花粉症とおさらばできる日も遠くない!?

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