オトコを深める“旬ワード”辞典

新聞ななめ読み『経済旬ワード』/第4回 やっぱり気になる日本の景気。上昇のシルシとは?

2011.03.14 MON

オトコを深める“旬ワード”辞典

景気好転の兆しはすでにあり!?



今年こそは景気が回復してほしい! とは誰もが願うことですが、結局のところ2011年に景気は良くなるのでしょうか? 経済アナリストの森永卓郎さんに聞いてみました。

「政治に大きく振り回されることでしょうが、私は6:4で好景気になると思いますし、急成長する可能性だってあると思っています。すでに労働者の賃金のアップ、生産の拡大、中途採用求人の拡大などが始まっていますし、そしてデフレが終息へと向かっている。あらゆる市場が明るくなり始めているといえます。メディアではクローズアップされていませんが『鉱工業生産指数』や『消費者物価指数』の好転など、好景気を予測するデータが多数出てきているんですよ」

これはうれしいお言葉! そういった明るいニュースはいくらあってもいいと思うのですが、どちらかというと「景気回復にはまだ時間がかかるかも」といった暗い話題のほうが多い気がするのですが…。
景気を知る方法はニュースだけじゃ不足? 景気動向を正確に知るためには、暗い話題だけに惑わされず、様々な情報を正確に読み解くことが大切だ。
「日本では暗い話題のほうが取り上げられやすいようで、明るいニュースはあまり報道されないんですよね。以前も、アメリカの投資情報会社スタンダード&プアーズが日本の国債を格下げした際『このままでは財政破綻か?』なんてニュースになりましたが、実際のところ国債の値段はその格下げの影響を受けなかったんです。でもそのことに関する報道はあまりされていません。つまり暗い話題は騒がれて、日本国債の価値が揺るがなかった明るい話題はクローズアップされない。低成長に入って以降は、そういった傾向が続いていますね」

なるほど。そうなると、ニュースだけに頼らずに景気の良し悪しを判断するための方法を知りたくなるわけですが…、何かチェックしておくべき基準みたいなものってあるんでしょうか?

「一番分かりやすいのは、デフレ判断の基準とされる『消費者物価指数』(全国の世帯が購入する商品の小売価格の変動を示す指数。平成17年の数値を100として算出)ですね。2011年12月の数値は前年同月比『-0.4%』となりました(変動の大きい生鮮食品を除く全国総合指数)。つい1年ほど前までは-2%程度まで落ち込んでいたものが、急激に戻ってきているわけです」

ではこの「消費者物価指数」、どれくらいの数値まで上がればデフレ脱却のサインと見てよいのでしょうか?

「まず0%を超えたあたりから、みんなの『期待インフレ率』(将来に期待する物価の上昇率)がプラスになります。そして1%を超えると、失業率が劇的に下がり始めるといわれています。様々な企業においても、インフレ経済への期待が高まれば設備投資が始まり、それがさらなる所得を生むという好循環が始まります。…そうですね、私は1%を超えればデフレは脱却したと言っていいのではないかと思っています。そして今、0%まであとちょっと。デフレが止まるかどうかの最大のチャンスが来ているんです! もちろん政策などによるマイナス影響がなければの話ですが」

せっかく好景気を迎えるなら、いち早くそのきざし=「『消費者物価指数』の上昇」をつかんで、波にうまく乗りたいもの。景気回復の節目にさしかかり日本経済が大きく変わろうとしている今だからこそ、情報収集や勉強を始めてみる良い機会だといえるのではないでしょうか。 投稿募集はこちら 景気回復にはデフレ脱却が不可欠。そしてそのタイミングは『消費者物価指数』をチェックし続ければ見えてくるはず。景気の動向をキャッチするためには、その基準となる「ぶれないアンテナ」を知っておくことが重要なのだ。


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