知られざるあの仕事の報酬

第5回 方言指導の報酬はおいくら?

2011.04.04 MON

知られざるあの仕事の報酬


方言が飛び交った、最近のヒット作といえばこちら。主演の福山雅治が土佐弁を操った。 『龍馬伝』完全版DVD/Blu-ray BOX4(FINAL SEASON)DVD BOX-4 1万8900円、Blu-rayBOX-4 2万790円 発行:NHKエンタープライズ 販売:アミューズソフト 画像提供:(C)2011 NHK

最高時給9万円!? ~郷土の言葉を使う仕事です



テレビを観ていたときのギモン。長崎県出身の俳優がドラマで土佐弁を流暢に話していたけれど、どうやって身につけたんだろう?

調べてみると、地方を舞台にしたドラマなど方言が飛び交う作品では、方言の指導をする講師がいるという。仕事内容と報酬について、方言指導の老舗プロダクション、ジャッパエンタテインメントの代表の渡辺光祐氏に聞いた。具体的にはどんな仕事?

「撮影現場などに立ち会い、その場で俳優さんに方言を指導したり、標準語で書かれた台本を方言へ変換したりするのが主な仕事です。マンガなどの出版物でセリフの方言変換や添削なども行います。仕事の流れとしては、まず制作会社から方言指導講師が所属するプロダクションに依頼が来ます。すると、プロダクションは所属している全国各地の方言を指導する講師に発注。映像作品なら役者へ渡すためのサンプルの録音を行い、メールなどで送ることも。予算の関係でここまでの依頼も多いですが、この後に現場指導というのが一般的な流れになります」

報酬に特に決まった規定はなく、その時々の制作側の予算によってバラつきがあるそう。

「マンガ1話の変換と添削なら3000~5000円。ドラマの現場指導なら拘束時間により変わり、1回につき5000円から最大2万円ぐらい。映画よりドラマ、ドラマよりCMの方が高い傾向にありますね。CMでは2時間程度で8万円をいただいたことも。もっとも高額なのが、方言でのナレーションや朗読などをDVDなどに記録し、長期使用する場合。収録時間10分で1万5000円というケースもあります」
渡辺氏のジャッパエンタテインメントが依頼を受けたコミック『龍馬滾ル!』(白泉社)の目次。土佐弁監修としてクレジットが記載されている
単純に時給換算すれば1時間9万円! ただし、現場指導10時間で報酬1万円以下なんてことも多々あり、一概に割りが良い仕事とはいえないのだそう。

「最近は、流行で求められる方言が変わるのも特徴です。2010年は坂本龍馬ブームで土佐弁の依頼がダントツでした。また不景気で予算がないことから、方言指導にまで手が回っていない作品が増えており、視聴者から不評を買っているよう。反動で、今後はよりリアルな方言が求められると考えられ、正確な方言指導ができるという理由から、例えば津軽弁なら弘前出身の両親を持ち、育ちも弘前というふうに、混じり気のない純粋な方言を話せる人が重宝されると思います」

たしかにドラマなどで自分の郷土の方言が忠実に再現されているとうれしいもの。方言指導講師のさらなる活躍を期待します!  

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