知られざるあの仕事の報酬

第7回 マジシャンの報酬は?

2011.04.18 MON

知られざるあの仕事の報酬


定番の、トランプを使ったマジック。14世紀に誕生したトランプは、18世紀ごろからマジックの道具として使われるようになったそうだ 写真提供:三志郎/PIXTA(pixta.jp)

トランプひとつで、夢を見せるお仕事です



シルクハットからハトを出したり、切り離した人の胴体を、またつなげてみせたり。驚きの奇術でボクらを楽しませてくれる、マジシャンというお仕事。人に夢を見せられる職業だけに、あこがれる人も多そうだけど、全国にはどれだけのマジシャンがプロとして活躍しているの? 多数のマジシャンが在籍し、創業30年目を迎える老舗、ドルフィンマジックカンパニーの広報担当に聞いた。

「日本で唯一のプロマジシャンのための組織、日本奇術協会に登録しているプロのマジシャンが120~130人くらい。こちらへの所属は義務ではないので、入会していない、自称プロの人も含めて、1000人くらいですかね」

どうするとプロになれますか?

「プロの明確な基準がないのがマジシャンの世界。1ステージ5万円くらいの仕事の依頼が、継続的に来るようならプロと呼べるでしょう。プロになる方法ですが、弟子入りをしてマジックの基本を学びつつ、楽屋作法や礼節を身につけるのがまず大事。やがて師匠によっては、寄席に出てマジックができるよう、芸術団体を紹介してくれることも。寄席などに出演させてもらい、月に20日間ほど、時には1日にいくつもの舞台に立つなどして、経験を積むのが近道です」

では、マジシャンの平均的な年収は?

「4、5年前は、平均的なサラリーマンよりやや上回る、約600万円と答えていました。しかしここ数年、価格競争で仕事の単価が下がっているので、以前より年収は低そうです」 じゃあ、マジシャンのお仕事を、時給で計算すると?

「1ステージ約1時間のギャラは5万円程度が相場。場合により、10万円を超えることも。しかし、舞台に立つまでの練習や準備の時間などを含めれば、時給が単純に5万円、とは言えません。もちろん個人差があるお話。TVに登場するような売れっ子なら、1ステージのギャラが数十万円を超え、時給はかなり弾む計算になるでしょう」

マジシャンになるために、欠かせない資質は?

「マジックで人を喜ばせたい、という情熱が大事。新しいネタの開発には時間がかかるし、新人なら1日8時間以上はマジックの道具に触れるなど、練習が欠かせません。そんな地道な作業を重ねてようやく、大勢の人を喜ばせることができるのです」

鮮やかな手さばきで、さらりと行っているように見えるマジック。それが地道な、陰の努力があって初めて成り立つことが改めて分かったので、今後はより興味深くマジックを観られそうです。  

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