アレルギーの不思議

第8回 野山で気をつけたいアレルギーとは?

2011.04.25 MON

アレルギーの不思議


秋になれば紅葉し、美しい色合いになるウルシ。しかし野山で注意したい植物の代表的存在

山や森ではこの植物に注意!



山ガール、釣ガールなる言葉も耳にする昨今、アウトドアブームはまだまだ続きそうな様子。そこで今回は、触れるとかゆくなったりかぶれたりする、草木のアレルギーについて調査。まずは、どんな植物がアレルギーの原因となっているんだろう?

「最も有名なものはウルシです。ウルシに含まれる、ウルシオールという有機物質が皮膚のタンパク質と結合しやすい構造をしているため、多くの人のアレルゲンとなりやすいと考えられています。あとは、イチョウ、ブタクサ、サクラソウなどもアレルギー性の皮膚炎の原因になるといわれています」

そう教えてくれたのは国立成育医療研究センター免疫アレルギー研究部部長の斎藤博久氏。なるほど、ウルシに触れるとかぶれるというイメージはありましたが、アレルギーに関係していたなんて。

日本各地の山や森に生えているこのウルシ。調べてみたところ、葉が左右に羽状に並んでいるという特徴はあるものの、似ている植物も多く、見分けるのが難しいみたい。環境保護の観点から見ても、無闇に草木が茂っている場所に入るのは避けた方がいいようです。
斎藤博久氏が監修した『アレルギーはなぜ起こるか』(ブルーバックス)。アレルギー反応を引き起こす免疫の仕組みや対処法などを解説する
ちなみに植物に触れた際のかぶれでも、アレルギー起因するものと、そうでないものがあるのだとか。それにより治療法も異なる様子。

「植物に触れた際のかぶれは『アレルギー性接触皮膚炎』と『刺激性接触皮膚炎』に大きく分かれます。『アレルギー性接触皮膚炎』は、特定の物質にアレルギー反応を見せる人だけに症状が現れるもの。炎症のピークが現れるのは1~2日後とされています。この治療には、ステロイドホルモン剤(外用剤)や抗ヒスタミン剤(内服薬)がよく使用されています。比べて『刺激性接触皮膚炎』は、刺激性の高い物質に触れると誰でも起こる可能性があるもので、ほとんどが短時間で症状のピークを迎えます。このケースでは、患部の状態にあわせて治療が行われます」

『アレルギー性接触皮膚炎』は、直接触れていない場所にも炎症が広がることがあるよう。もし野山で草木に触れてかぶれた場合、それほど症状がひどくなくても、遅れて広がる可能性もあるため、できるだけ病院で診察を受けた方がいいようです。  

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