身体にまつわる都市伝説 第50回

びっくりすると、本当にしゃっくりは止まるのか?

2011.06.06 MON

身体にまつわる都市伝説


驚かせることのほかに、「氷水を一気飲みする」「強いアンモニア臭を嗅ぐ」など、調べれば調べるほど変わった“しゃっくりの止め方”が見つかった。しかし、どれだけ試しても一向に止まる様子がない場合は、万一に備えて医師の判断を仰ごう 写真提供/PIXTA
飲みすぎたのか、それとも食べすぎなのか、いつも唐突に始まるしゃっくり。直接的な実害を被ることはあまりないけど、大事なプレゼンの場などで始まってしまったら、やっぱりちょっと格好悪い…。できれば早めに止めるに越したことはないだろう。

それにしても、しゃっくりの止め方というのは無数にある。ざっと周囲に聞いてみたら、「下を向きながら水を飲む」や「思いっきりベロを伸ばす」など、じつにバラエティに富んだ“知恵”を授かった。

しかし断トツで有名なのは、なんといっても「驚かせてもらう」だろう。びっくりするとしゃっくりが止まるというのは、誰しも子どものころから耳にしている療法(?)のはず。…でも、これって何か根拠があるのだろうか?

「びっくりすることによってしゃっくりが止まるというのは、実はあながち迷信ではないんですよ。しゃっくりには一過性のものと病原性のものの2種類がありますが、前者は末梢神経や迷走神経の異常から起こっているケースが多く、“驚く”というアクションがそれらの神経系を刺激し、しゃっくりを中断させることは大いに考えられるんです」

そう語るのは、池袋スカイクリニックの須田隆興先生だ。なんと意外や意外、驚きによってしゃっくりを止める行為には、医学的な裏づけがあった。

須田先生によれば、しゃっくりとは横隔膜や肋間筋などが攣縮(れんしゅく)する現象。筋肉がそうした動きを繰り返すことにより、強制的かつ急激に息を吸わされ、遅れて声門が閉じた際に特徴的な声が出るのだという。

ところで、しゃっくりにも病原性のものがあるとは、ちょっと気になる話…。

「99%のしゃっくりはまず問題ないのですが、もし、丸1日しゃっくりが止まらないようなことがあったら、脳腫瘍や髄膜炎など中枢神経性の病気を疑う必要があります。あまりに長引くようなら、念のため神経内科などにご相談ください」

そういえば、「しゃっくりが100万回続いたら死ぬ」なんて俗説もあったような…。思わぬ大病の予兆である可能性だってゼロではない。たかがしゃっくりと侮ってはいけないのだ。
(友清 哲)

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