“高い国”と“安い国”はここが違う

アメリカは日本の半額! 世界の「電気料金」相場

2011.06.16 THU


東京電力は7月の電気料金を110円値上げすると発表した。値上げはこれで5カ月連続。最近では原発事故の賠償費用を捻出するための値上げもウワサされていて、家計の負担はさらに増すかもしれない。そこで気になるのは日本の電気料金水準。諸外国に比べて高いのか? 安いのか? 改めて探ってみた。

国際エネルギー機関の調査によれば、日本の家庭用電気料金の平均単価は1kWh当たり22.76米セントでイギリスと同水準。他の主要国と比べると、アメリカの2倍、フランスの1・4倍高く、ドイツやイタリアよりは割安。なんとも判断しづらい結果だ。こうした電気料金の差はなぜ生まれるのか?

「電気料金はその国の電源構成に影響されます。なぜなら発電の方法によって燃料を調達するコストが変わるためです。イタリアのように天然ガスなどの化石燃料に依存していると料金は高くなり、フランスのように原発依存度が高いと安くなります。また、アメリカのように自国の安い石炭を燃料にする場合も料金は抑えられます」(資源エネルギー庁・迫田英晴氏)

ちなみに日本の場合は国内発電量の約3割を原子力発電が、約6割を火力発電が占めている。ここ数カ月の値上げは、福島第一原発停止の影響ではなく、火力発電に必要な石油や天然ガスなどの燃料費が高騰しているためだという。

「日本の電気料金は基本料金+電力量料金に燃料費の変動を毎月自動的に反映していますので、燃料費が高まれば料金も上がります。ただ、基本料金などの水準は昭和55年から一度も上がっていません。値上げに必要な経産相の認可を得るためには、厳しい審査と複雑なプロセスがあり、安易な値上げはできない構造になっているんです」

値上げのニュースばかりがクローズアップされているが、じつは長い目で見れば料金水準は横ばい。今後も大きな値上がりがないことを祈るばかりだ。
(榎並紀行)


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