アレの意外な使い道/第6回

保冷剤がイヤ~なものを消してくれる?

2011.07.11 MON


保冷剤の袋をジョキジョキと切って、中身を取り出したところ。キッチンに置いてみたら、たしかにニオイがしなくなった気がする! 撮影/GRINGO&Co.
ケーキを購入したときなどに付いてくる保冷剤は、すぐに捨てるのはなんだかもったいなくて、つい冷凍庫に保管しがち。いつのまにか保冷剤に冷凍スペースが占拠されていた、なんて人も多いのでは? 実は、保冷剤には“保冷用途”ではない、意外な使い道があるという。日本保冷剤工業会の理事の水田裕文さんに聞いた。

「凍っていない状態のジェル状の保冷剤を袋から出して、皿の上などに広げ、ニオイが気になるところに置いておけば、消臭効果が期待できます」

そうなんだ! 現在、日本で出回っている保冷剤の多くは、水に、市販のオムツや生理用ナプキンにもよく使われている吸水性ポリマーと呼ばれる化学製品を配合したものだそう。

「保冷剤の中身の約90%は水です。吸水性ポリマーが水を吸収し、ジェル状になると、表面に非常に小さな凹凸が生まれます。その微細なくぼみにニオイの原因となっている物質を吸い寄せて取り込み、消臭する仕組み。そのため、保冷剤の中身を口が細い瓶などに入れるよりは、平たい皿などに敷いた方が表面積が大きくなり、消臭効果が高くなります」

さらに、皿の上に広げた保冷剤の上にアロマオイルなどを垂らしてかき混ぜれば、芳香剤にも!

「アロマオイルの香りが保冷剤の水の中に溶け込み、その水が徐々に蒸発していくことで、いい香りが周囲に漂います。市販の芳香剤の中にも、吸水性ポリマーに香料を加えて加工した商品は多いんですよ。効果は直射日光に当たらないところなら7~10日ぐらいで、見た目が乾いてカピカピになったら替え時です」

さらにもうひとつ、保冷剤は園芸などでも使えるアイテムになるという。

「ジェル状の保冷剤を鉢植えの土や、畑の土の上にまけば、保水剤として使えます。水を含んだ吸水性ポリマーから水分が徐々に土の中に溶けていくため、旅行などで水やりに間隔が空くときなどに使えますね。保冷剤に含まれている吸水性ポリマーや微量の防腐剤などは植物などに害を与える物質ではないので土に混ざっても大丈夫です」

砂漠地帯を緑化する際、植える樹木の根に、保冷剤に使われているものに似た性質を持つ吸水性ポリマーを含んだ紙などを巻き、保水剤として使うこともあるとか。冷やす以外にニオイを消して植物の発育も助けるとは、保冷剤の多彩な活躍ぶりに驚きました!

(佐藤太志/GRINGO&Co.)

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