お米は「研ぐ」だけで50%減

水洗いでもかなり減る? “放射性除去”調理法

2011.07.21 THU


原発事故以降、放射性物質の分析を行う日本分析センターには放射能測定の依頼が殺到。ピーク時には1日約300もの測定に追われた
画像提供/PANA通信
福島第1原発事故による食品への影響拡大が止まらない。6月末現在、原子力災害対策特別措置法により出荷制限がかけられた食品は、福島県福島市産の原木シイタケや阿武隈川下流の天然アユ、茨城県全域の茶葉など、6県の十数品目におよぶ。市場に流通している商品については安全性が確認されているというが、やはり不安を感じてしまう人は少なくないはず。そこで、仮に放射性物質が付着していたとしても、調理で除去する自衛策を探ってみた。

原子力環境整備センター刊行の『食品の調理・加工による放射性核種の除去率』によれば「家庭調理で原材料の放射性核種(※編集註:放射性のある原子のこと)の量は減少する。ただし、食材の種類、調理の仕方によって除去率は異なる」とのことだ。

まずは野菜。キュウリやナスといった果菜類は水洗いするだけでストロンチウムを50~60%除去、ホウレンソウや春菊などの葉菜類は煮沸処理(あくぬき)をするとセシウム、ヨウ素、ルテニウムを50~80%除去できるという。また、酢で洗うのもいいようだ。放射性物質に汚染された土壌で育ったグリーンピースでも、酢洗いと煮沸処理(あくぬき)でストロンチウムを70%、セシウムを50%除去できたというデータが出ている。

次に魚介類。放射性物質は内臓に集まるため、丁寧に取り除くと大幅に減少する。貝やエビの場合、食塩水で洗うとより効果的だ。水洗いによるストロンチウム除去率が10~30%なのに対し、食塩水では30~70%に上昇するという。加熱すればさらに除去率は高まる。

コメは、玄米の胚芽や穀類の籾(外皮)に放射性物質が集まる。精米によってストロンチウムは60~90%除去されるため、市販されている白米なら心配はなさそうだ。

ただ、度を超すと栄養素まで破壊してしまうため、やりすぎは要注意。あくまで下ごしらえ程度と心得たい。
(榎並紀行)


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