“超飲んべえ”の国民性はどこから生まれた?

浴びるように飲みまくるロシア人はなぜ酒に強い?

2011.07.28 THU


ロシアには、「水よりもウォッカの消費量の方が多い」などの都市伝説(?)も。写真は、モスクワ市内の噴水でウォッカをあおる国境警備兵
(c)AFP=時事
ロシア人といえばやたら酒に強くて、浴びるようにがんがん飲みまくるというイメージがある。

年間の国別アルコール消費量ランキング(純アルコール換算)は15位のロシアだが、内訳の大半を強い酒が占めているのが他の国とは違う点だ。ロシア人男性の平均寿命は60歳前後と日本人に比べて約20年も短く、ロシア経済学院は大量飲酒習慣が短命の原因と警告する。

では、ロシア人はなぜ酒に強いのか? アルコール関連の診療を専門とする、まいんずたわーメンタルクリニック(代々木)の院長、仮屋暢聡さんに聞いてみた。

「遺伝学的には、人は酒に強い『GG』、酒に弱い『AG』、まったく飲めない『AA』という3タイプに分かれます。ロシア人を含む白人や黒人はほとんどが『GG』タイプとされています。日本人などのモンゴロイドは45%が『AG』、5%が『AA』、残りが『GG』タイプです」

つまり、世界的に見てロシア人が突出して強いわけじゃないのか…。

「ただし、アルコール常飲者の場合はMEOSと呼ばれる酸化酵素が活性化し、分解能力が鍛えられるケースはありますね」

また、ロシア人といえばウォッカ。常時600種類以上(ギネス級!)のウォッカを揃える銀座のバー、「BLOODYDOLL」店長、ロシア通の土谷 博さんは言う。

「たしかに、彼らはウォッカを食前、食中、食後と飲みます。乾杯も大好きな民族だから、『健康に乾杯』『料理に乾杯』というのが順番に回ってくる。そのたびに飲み干さないといけないから大変(笑)」

しかし、酒と寿命の関係については、こう異論を唱える。

「個人的には、食生活にも原因があると思います。ロシアは気候が寒冷なせいか、メニューは肉中心。栄養バランスが偏るんですよね」

何はともあれ、勧められるままウォッカを3杯、4杯。取材が終わる頃には気分がよくなり、「スパシーバ…」とつぶやきながら帰途についたのでした。
(石原たきび)


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