身体にまつわる都市伝説 第58回

男の加齢臭は避けられないのか?

2011.08.01 MON

身体にまつわる都市伝説


加齢臭の正体は、身だしなみのケアを怠る自分自身の“おごり”にあった!? この季節、汗かきの人はとくに、人一倍の配慮を忘れないこと! 写真提供/PIXTA
ジメジメと蒸し暑いこの季節。男性諸君にとっては、身だしなみのケアにいっそう配慮しなければならない季節といえるだろう。汗をかくのは避けられないが、問題は体臭である。汗のすえたニオイを発していては、同僚や取引先の印象も悪くなるだろうし、まして女子に嫌われること請け合い。

体臭といえば、迫り来る「加齢臭」も男にとって悩みの種のひとつだ。今のうちから予防できる策があるなら、ぜひとも着手しておきたいところだが…。池袋スカイクリニックの須田隆興先生に相談してみよう。

「まず大前提として、加齢臭というのは医学用語ではありません。世間では医学的なニュアンスをはらんでいるように扱われることが多いですが、医学辞典などにもそうした言葉は一切ないんです。これは比較的近年になって造られた言葉かもしれませんね」

加齢臭とは医学的な現象を表す言葉ではなく、アンチエイジングブームに後押しされて新たに生み出されたもの、というのが須田先生の見解だ。少なくとも、今のところワキガ(腋臭症)のように正式な病名を持つものではないという。

「年齢を重ねるうちに嗅覚が鈍くなって自分のニオイに気付きにくくなったり、身だしなみへの配慮がおざなりになったりして、体臭が強まることはあるかもしれません。しかし、加齢臭というのはよく、主に首や頭部から発せられるといわれますよね。そもそもニオイの原因物質を出すアポクリン腺は、脇の下や耳の中、肛門周辺などにあるものなので、とくに枕などの寝具や毛髪からにおうとされる加齢臭に、医学的な根拠を見いだすのは難しいのではないでしょうか」

なるほど。通常の体臭とニオイの原因が同じなら、日ごろの身だしなみのケアによって、加齢臭は十分に予防可能だろう。ただし一方で、年配の男性から加齢臭とおぼしき独特のニオイを感じることがあるのも事実。現在、複数の化粧品メーカーが、ノネナールやペラルゴン酸など、アポクリン腺以外から出るニオイ成分と加齢臭との関連について研究を進めているので、近い将来、加齢臭の正体が特定される日が来るのかも?
(友清 哲)

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