身体にまつわる都市伝説 第59回

恋をすると、人は本当にキレイになるのか?

2011.08.08 MON

身体にまつわる都市伝説


恋をしてキレイになるのは、若い女性の特権? 少なくとも男にとっては恋愛をすることでの美容効果はあまりなさそう。それでも、「恋愛中はファッションや身だしなみに気をつけますから、プラスではあるのでしょう」と須田先生 写真提供/PIXTA
恋愛は人をキレイにする、とよく耳にする。あるいは、恋愛に積極的な人はいつまでも若々しくいられる、とも。

世はアンチエイジングブーム真っ盛りだが、どんなに値がはるコスメよりも、ひとつの恋愛体験の方が高い効果を持つのなら、恋をしない手はない。果たして、恋愛には本当に美容効果があるのだろうか?

「もしそういった効果があるとすれば、情動によって性ホルモンが刺激されるケースでしょう。性ホルモンは性別によって分かれており、女性が分泌するエストロゲンには、肌のはりやツヤを高める働きが認められていますから」

そう解説するのは、池袋スカイクリニックの須田隆興先生だ。しかし、性ホルモン分泌による美容効果には、年齢や性別に制限がありそうだという。

「まず、男性が分泌するテストステロンには、体がゴツくなったり毛深くなったり、ルックスを“男らしく”する作用がありますから、美容面ではかえってマイナスかもしれません。また、女性であっても、その効果が見込めるのはホルモン分泌が活発な若いうちだけで、年齢を重ねて閉経に至ると、ホルモン分泌はほぼなくなってしまいます。その場合、いくら恋愛をして情動や興奮を覚えても、あまり効果は見込めないでしょうね」

ただし、明確に指標化できない感情のことだけに、恋愛にいかほどの性ホルモン分泌効果があるのかは定かではない、と須田先生は補足する。医学的には、恋をするとキレイになる…というのは都市伝説の域を出ないようだ。

「そもそも、女性が恋をするとキレイになるといわれるのは、恋愛する機会の多い思春期と、ホルモン分泌が活発になり、体が一気に女性的に育つ時期とが一致しているためではないでしょうか。恋をするからキレイになるのではなく、美しく成長する時期に盛んに恋をする年齢に達するわけですね」

確かに女性にかぎらず、人は体が著しく発育する時期になると、異性を意識し始め、積極的に恋をする。今回の都市伝説は、こうした人の自然な成長過程から生まれたのかもしれない。
(友清 哲)

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