数字で読み解く! 人生の「確率」/第2回

「平均寿命」まで生き残る確率は…36%??

2011.08.29 MON


現在の計算通りなら、今年生まれた子どもたちが、平均寿命にあたる年齢となるのは2090年ごろ。そのころに生まれる子どもたちの平均寿命は、果たしてどれくらいになっているのだろう? 画像提供:OakCape / PIXTA
世界有数の長寿国として知られる日本。先日、WHOが発表した「世界保健統計2011」をみても、日本は男女あわせた平均寿命が83歳と、サンマリノ(イタリア半島中部の小国)と並び世界1位になっている。しかし、これはあくまでも「平均」の話。果たして、我々日本人が平均寿命まで生き残れる確率は、どれくらいの数字になるのだろうか…??

その前に確認しておきたいのが、いわゆる「平均寿命」の考え方だ。
毎年ニュースとなる日本人の平均寿命は、厚生労働省が発表している「生命表(簡易生命表)」がもとになっている。

計算方法は省略するが生命表では、例えば2010年の場合なら、その年に生きているすべての年齢の人々に対し、過去の年齢別の死亡者数のデータを使い「その年齢の人が、あと何年生きられるか」という数値(平均余命)を算出している。この中で0歳の平均余命(2010年生まれの男児の場合は79.64年)を、特に「平均寿命」と呼んでいるわけだ。

簡易生命表を見ればわかるが、平均余命は年齢ごとに出しているため、2010年の男性の平均寿命が約80歳だからといって、80歳の平均余命が0になっているわけではない。しかし、大雑把なところで「2010年に生きている男性の平均寿命は80歳」と考えるのが一般的だ。興味がある人は、厚労省の簡易生命表に関するページ(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life10/hyo-m.html)を参照してみるといいだろう。

で、ここからが本題。それでは、2010年に平均寿命の80歳を迎えた男性は、どれくらいの確率のふるいにかけられた人たちなのか。その答えを出すには、2010年の80歳の男性人口を、そこから80年前にあたる1930年に生まれた男性の数で割ればいい。

1930年に生まれた男性の数は約107万人(人口動態調査より)。一方、2010年に80歳を迎えた男性の数は約39万人(国勢調査&人口動態調査から計算した概算値)なので、

39÷107≒0.36

つまり、2010年の平均寿命80歳まで生き残った人は、36%の確率を生き抜いた、ともいえるわけだ。

ちなみにこのパーセンテージは、2009年、2008年の場合もほぼ同じ。いささか乱暴ではあるが一般論として、平均寿命まで生き残れる確率は約36%と考えてもいいだろう…と言いたいところだが。

これは、あくまでも過去の実績。しかも、計算のもとにしたのが第2次世界大戦をはさむ世代となるため、現在と比較するサンプルとしては不適切だったりもする。いずれにしてもいえるのは、我々が、平均寿命まで生き残る確率が、この先も36%であり続けるとは限らないということ。未来に何が起こるかなんて、計算だけで予測できるわけがないのである。チーン♪

(石井敏郎)

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