身体にまつわる都市伝説 第62回

ガラガラ声は飲み過ぎのせい?

2011.08.29 MON

身体にまつわる都市伝説


アルコールが喉にダメージを与えることはない。飲み過ぎた翌朝のガラガラ声は、酔って大声でしゃべり過ぎたことに原因がある。楽しむのはいいけれど、TPOをわきまえたお酒との付き合い方を! 写真提供/PIXTA
ついつい飲み過ぎてしまった翌朝、別人のようにかすれた自分の声にびっくりすることがある。喉のダメージから前夜のはしゃぎっぷりを思い出し、醜態を猛省する…なんてこと、誰しも経験あるのでは?

それにしても、ガラガラ声は酒飲みの特徴とよくいわれるけど、アルコールは喉などに悪影響を及ぼすものなのだろうか。大酒飲みな筆者としては非常に気になるところ。池袋スカイクリニックの須田隆興先生に聞いてみよう。

「たしかに飲ん兵衛にはダミ声の人が多いイメージがありますが、アルコールの成分が喉に直接ダメージを与えることは考えられません。声を作っているのは喉頭の中の声門という部位です。医学的には声がれのことを“嗄声(かせい)”と呼びますが、声門の振動が不規則になったり、声門自体の締まりが悪くなると、この嗄声が起こるといわれています。しかし、アルコールは口から食道を通過するもので、声門に触れることは物理的にもあり得ないんですよ」

アルコールが声を作る器官との接触を持たない以上、声がれを起こす犯人がほかにいる、と須田先生は解説する。

「飲み会などでは、宴もたけなわになってくると誰しもつい大声になってしまいがちですし、よく笑いもするでしょうから、喉を痛めやすい環境といえます。酔うと少し耳が遠くなるせいもあるでしょうね」

酔いが回ると、人はどうしても注意力が散漫になる。須田先生によれば、聴力は注意力によって制御されるものであるため、実際に聴力が低下しているのではなく、耳から入ってくる情報を受け止める神経の働きが鈍るのだという。

う~ん、たしかに気持ちよく酔っ払っているときほど、周囲を気にせず大声でおしゃべりをしてしまう傾向はありそう。だからこそお酒の席は楽しいともいえるけど、あとで大恥をかかないよう、皆さんも飲み過ぎにはくれぐれもご注意を…。
(友清 哲)

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