知っておきたい親孝行&介護の作法 第3回

親孝行旅行のトレンドは“温泉+人間ドック”?

2011.09.05 MON


「湯けむりドック」の料金は同地域の旅館/ホテルへの宿泊料込みで3万円前後と格安。ただし1週間以上前からの予約が必須で、一日最大20人までしか受診できないんだとか。同じような温泉+検診の旅行パックを展開する温泉地は全国に広がっている。 写真提供/PIXTA
自分を育てるために長年働き続けてくれた両親への感謝の気持ちとして、旅行をプレゼントしたいという人は多いようだ。2010年にJTBなどが行った親孝行に関するWeb調査によれば、回答者の48%が「親に旅行をプレゼントしたことがある」と答えたとか。楽しい思い出づくりには、やっぱり日常を離れた“旅”が一番なのかも。

だけど、一体どんな旅が親に喜ばれるのか、考えてみると意外に難しい。長期の海外旅行は体力的にキツイし、国内はベストな行き先が思い浮かばない。海がいいか山がいいか、それとも街か…と堂々巡りしたあげく、結局は「一泊二日で近場の温泉宿へ」なんて無難なルートに落ち着いてしまいそうな気がする。うーん、これじゃ芸がないぞ。

そんな悩める親孝行者たちに最近注目されているのが、旅行と医療をセットにした「医療ツーリズム」だ。日本の豊かな観光資源と高い医療技術を背景に、海外の富裕層をターゲットとして推進されている分野だが、近年では国内の高齢者向けのニーズも高まっているんだとか。

「長くサラリーマン生活をされていた方が定年を迎えると、とたんに定期的な“健康診断”を受診する機会が激減するんです。ただの温泉旅行にはあまり新鮮さを感じない方も、逗留先で健康診断や人間ドックが受けられるとなると興味を持たれるようですね」

と教えてくれたのは、岡山県にある湯原温泉郷の旅館組合理事・高橋忠孝さん。湯原温泉は、歴史ある温泉地での“宿泊”と、同地域の総合病院による“人間ドック”をパックにした健康旅行プラン「湯けむりドック」を長年展開している地域だ。

「やはり親御さんが定年過ぎの年齢になると、周囲の人間が気になるのは健康のこと。ただの健康診断や人間ドックは面と向かって本人に勧めづらくても、温泉旅行とのセットなら気やすいということで、ご両親にプレゼントされる方も多いようです」

確かに、温泉を楽しむついでに親の健康をチェックしてもらえるなら、子としても安心して送り出せそう。定年して悠々自適に暮らしている両親がいるなら、誘ってみる価値はあるのでは?
(呉琢磨)

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