知っておきたい親孝行&介護の作法 第9回

親にオススメしたいお手軽エンタメ活用法

2011.10.17 MON


PCとネットを使ってエンタメを楽しむのは、若者の専売特許ではない模様。むしろ時間がたっぷりあるリタイア後の親世代こそハマるのかも? 写真提供/PIXTA
R25世代の親の世代となると、そろそろ定年を迎える頃。退職した途端めっきり老けるなんて話も聞くし、趣味のひとつも持っててくれると安心だけど、かといって何を勧めればいいんだろうか? 僕らが子供の頃のシニア世代(おじいちゃんおばあちゃん)なら、将棋や盆栽、編み物あたりの趣味が定番だった。しかし、今現在シニアになりつつある僕らの親世代といえば、PCやケータイなどのデジタル機器も使いこなすだけに、ちょっと事情が違うようだ。

全国に1400店舗以上あるDVDレンタルのTSUTAYAによれば、今年に入って60代のシニア世代のレンタル利用率が急増しているという。同チェーンを運営しているカルチュア・コンビニエンス・クラブの広報部、高橋祐太さんに話を聞いてみた。

「現在の60代は、若い頃から多くの名作映画やドラマに接していて、映像文化を好む世代です。定年で余暇時間が増えたことをきっかけに、昔懐かしい名作をあらためて観直したいというニーズが増えているようです。人気タイトルとしては、男性ではスティーブ・マックイーンの『パピヨン』やショーン・コネリーの『理由』といった往年の名優の主演作、女性にはチャン・グンソク主演の『美男<イケメン>ですね』をはじめとする韓国ドラマが根強い人気ですね」

言われてみれば、たまに実家で両親と話すと、ドラマや映画の話題が出ることが多い。今の若者がネット世代と呼ばれるように、両親は映像世代ということかも?

「最近はレンタルした商品を最寄りのポストに返却できる『郵便返却サービス』や、ネットで借りて自宅にDVDが届く『TSUTAYA DISCAS』も好評です。もともとシニア世代からは“レンタルは返しに行くのが面倒”という意見が多かったのですが、これらのサービスが整備されたことで、多くの方に利用していただけるようになったのかもしれません」

その一方で、文芸書をはじめとする文字コンテンツを耳で聴く「オーディオブック」のネット配信も、昨年からシニア世代の利用者が急増しているんだとか。

「オーディオブックの特徴は、目に負担をかけず本に触れられること。パソコンやインターネットの利用に抵抗のないシニア世代が増えたことで、老眼や肩こりなどでお困りの方の新しい“読書法”として広まってきているようです」と教えてくれたのは、オーディオブック配信サービス『FeBe!(フィービー)』を運営するオトバンクの中川真実さん。

「人気の高いタイトルは、やはりビジネス書ですね。60代以上のダウンロードランキングでは、意外にもAKB48のメンバーが朗読したことで昨年話題になった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』が1位なんですよ。また、太宰治や夏目漱石といった文豪の作品をはじめ、長編の歴史小説や古典文学の講釈などもよく聴かれています」

親世代とデジタル系エンタメの親和性は、思った以上に高いのかも。悠々自適に暮らしている親にこそ、こういったサービスを教えてあげると喜ばれそうだ。
(呉 琢磨)

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