親世代への注意喚起が大事

再び被害者が急増中「オレオレ詐欺」にご用心

2011.10.20 THU


被害を未然に防ぐためには親子のコミュニケーションが欠かせない。日頃から最新の手口や対策についても十分に話し合っておきたい
イラスト/牧野良幸
今年に入り「オレオレ詐欺」の被害が急増している。警察庁の調べでは、8月までの被害総額は約67億円で昨年を約20億円上回った。従来の振り込ませる手口だけでなく、自宅まで来て現金やキャッシュカードを直接騙し取る手口も増えているという。

「金融機関の本人確認が強化されたことで、詐欺グループも他人名義の銀行口座を入手しにくくなっているようです。そこで、振り込ませるのではなく直接現金を取りに行く手口に移行しつつあります」(警察庁振り込め詐欺対策室・吉玉康弘さん)

その手口は大胆かつ巧妙だ。

「最も多い手口は息子や孫をかたり『携帯が壊れて番号が変わった』などと言って犯人の所持する携帯番号を教え、後日金を要求し騙し取るケース。そのうち最近多いのが、直接現金を受け取りに行く手口です。犯人は『時間がないからオレは行けない。上司、同僚がお金を取りに行く。銀行で声を掛けられたら自宅のリフォーム代って言って』などと言います」

また、従来のオレオレだけでなく“警察官”をかたる手口も横行しているという。

「警察官をかたる手口の場合、まず電話口で『詐欺グループに銀行口座が悪用されており、すぐにキャッシュカードを変更する必要があります。今から銀行協会の職員がお宅に伺いますので、カードを渡してください』などと言い、別の犯人が自宅に出向きます。気が動転したお年寄りは、自宅に来た犯人から『明日新しいカードをお持ちします。大丈夫ですよ』などと言われ、目の前の犯人を救世主のように感じてしまうんですね」

犯人は騙し取ったカードと「手続きのため」と称して聞き出した暗証番号で悠々と現金を引き出す。ATMは金融機関ごとに1日の引き出し限度額が定められているが、騙されたことに気づくまで現金が引き出されるため被害が高額になるケースも多いという。

「オレオレ詐欺の対策として、『常時留守番電話に設定しておく』『ATM利用限度額を下げておく』等がありますが、最近では、高齢者への注意喚起だけでなく、若い世代から親へ注意をしてもらうようお願いしています。親子の絆が警戒心を高めます。普段からお互いが対策を講じておけば被害を予防できます」

 自分の親が巻き込まれないよう、我々もこうした詐欺の実態に目配りしておきたい。
(榎並紀行)


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