僕らも今から「寮」暮らししてみる?

社会人基礎力が磨かれる!?「寮」暮らしの効果に注目

2011.10.20 THU


東京理科大学長万部キャンパスの食堂。全寮制のため、朝起きてから夜寝るまでの間は、常にルームメイトと一緒の生活となる 『週刊東洋経済』毎週月曜発行/特別定価780円(税込) 現在発売中の特集は「本当に強い大学2011」
画像提供/『週刊東洋経済』
経済産業省が提唱する「社会人基礎力」とは、社会に出る若者に必要とされる3つの力(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)のこと。これらの力を在学中の4年間でどう身に付けさせるか。目下、多くの大学が教育改革に取り組みながら頭を悩ませている。そんななか、注目を集めつつあるのが「寮」の力だ。

札幌から特急で約2時間、内浦湾に臨む長万部の町に東京理科大学基礎工学部のキャンパスがある。このキャンパスは、4人1部屋で共同生活しなければならない全寮制。プライバシーなどというものとはほぼ無縁だ。

しかし、日々の生活を通じて他人との上手な距離のとり方が自然と身に付いてくる。テストが近づけば、互いに教え合いながら、夜遅くまで勉強に励む。また、敷地内にある教職員宿舎では夜な夜な語らいが続く─。自宅と大学を往復するだけの東京の大学生と比べて、幅広くいろいろなことが学べそうだ。社会人基礎力を身に付けるうえで重要なのは、授業時間以外の学びなのかもしれない。

多くの大学は今、国際化の旗印のもと、海外からの留学生を呼びこもうと必死だが、こうした流れの中でも、寮の機能が期待されている。留学生向けの住居に日本人学生を一緒に生活させようという試みだ。

大分県にある立命館アジア太平洋大学は、留学生が全体の約45%を占める国際的な大学。キャンパスに併設された寮では、外国人学生と日本人学生が2人1部屋で生活している。難民キャンプ出身の学生や、生まれた時から銃を身近に見て育ってきた学生などと生活をともにするうちに、日本人の学生たちに自然と国際感覚が身に付き、視野が広がってくるという。

こうした国際寮は、早稲田大学の中野新キャンパスなどでも計画されており、今後も「寮の力」は大きな注目を集めそうだ。
(堀越千代/『週刊東洋経済』)


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト