身体にまつわる都市伝説 第70回

喉から謎の白い物体…“くさ玉”って何だ!?

2011.10.24 MON

身体にまつわる都市伝説


くさ玉の正体は、扁桃腺のくぼみに溜まった汚れカスだった。口臭の元となることがあるため、エチケット的な問題はあるが、健康上はあまり気にしすぎる必要はないという 写真提供/PIXTA
咳き込んだり、痰を吐き出したりしたタイミングで、喉の奥から白い固形物が飛び出してきた…なんて経験、ないだろうか? しかもこの謎の白い物体、とてつもない悪臭を放つのだ。

心当たりがない人はぜひ周囲に聞いてみてほしいのだが、世の中の何割かは、この“未確認物体”に困惑しているといっても過言ではないはず。数々の身体にまつわる都市伝説を究明してきた当連載としては、ぜひその正体を突き止めなければ! …というわけで、ワールドシティデンタルクリニックの遠山和規院長に聞いてみた。

「それは膿栓ですね。くさ玉とかニオイ玉とか様々な通称があるようですが、要は扁桃腺に溜まった汚れの塊なんです。扁桃腺には小さなくぼみがたくさんあり、ここに食べ物のカスなどが溜まって生まれるもので、基本的には手術で扁桃腺を取ってしまわないかぎり、誰の喉にも膿栓は存在しています」

正式名称は膿栓。これはそのまま口臭の源にもなり得ると遠山先生は語る。

「最近は口臭の相談に来られる患者さんも少なくありませんが、私たち歯科医がその原因のひとつとして疑うものでもあります。膿栓は無理に除去しなくても溜まれば自然に取れるものなので、とくに神経質になる必要はないと思いますが、あまりに気になる場合は耳鼻科に相談することをオススメしています」

膿栓は健康面に明らかな害を及ぼすものではないが、エチケット的に問題があるようならケアが必要だ。膿栓を溜め込まないようにするためには、どうすればいいのだろう?

「これはもう、小まめにうがいをするなど、口腔内を少しでも清潔に保つしかありません。ただ、ものすごい悪臭なのでどうしても気になってしまうでしょうが、健康に害を及ぼすわけではないので、それほど深刻に考える必要はないですよ」

たまに飛び出してくると、その悪臭とも相まってギョッとさせられるが、無理に自分で取ろうと頑張って扁桃腺を傷つけてもいけない。空気が乾燥してほこりが増えるこれからの季節は、膿栓の量が増えやすいともいわれるが、最も有害なのは“気にしすぎ”なのかも。
(友清 哲)

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