「おしっこの成分」なのに…塗るとキレイになる?

若者の肌には効果なし!? 謎の成分「尿素」の作用

2011.11.17 THU


尿素の働きをたとえるなら、肌をやすりがけで磨くようなもの。健康的な肌をキープするためには、内側から改善することが重要だ
イラスト/後藤亮平(BLOCKBUSTER)
日に日に寒くなるこの季節。たまにはゆっくりお風呂に浸かるのもいいものだが、風呂あがりに温まった体が乾いてくると、無性に体がかゆくなることがある。これがいわゆる“乾燥肌”かと思って保湿クリームを物色してみたものの、うーん、肌ケア製品って、いろんな種類があるんですねぇ。

何が違うのかと成分を見比べていたら、目についたのが「尿素」。…ん? おしっこには美肌効果でもあるのか? 気になったので、“MUHI”で知られる老舗外用薬メーカー、池田模範堂の研究所所長・小川和男さんに聞いてみた。

「尿素は尿だけではなく、肌の角質層にも含まれる天然保湿成分。皮膚用外用薬や肌クリームなどにも広く使われますが、実は若い人の肌、とくに風呂あがりのかゆみをケアするには向かない成分なんです」

小川さんによると、冒頭で紹介したようなかゆみは、冬の寒さや乾燥で表皮の外側にある角質層の水分が失われ、皮脂の分泌が少なくなることによって起こるもの。ということは、やはり肌を保湿する必要があるはずだが、なぜ保湿成分である尿素じゃだめなんだろう?「尿素のおもな効果として、保湿以上に“角質溶解作用”があるんです。これは、ガサガサになった角質層を溶かして削りとるような作用なので、角質が分厚く堆積した高齢者の肌や、角化症と呼ばれる皮膚病には効果的。ですが、若い人の乾燥肌の場合は、ただでさえ不足している角質をさらに削ぎとるので逆効果になってしまうんです」

なんと、知らずに使っていたら、かゆみが増していたかも!?

「それに、保湿だけでは対症療法に過ぎません。根本的な解決には、角質層の代謝機能を回復するパンテノールなどで、弱った肌細胞を元気にする必要がありますね」

年齢や肌の状態によって最適な成分もケアの方法も変わってくる。肌ケア製品があんなにたくさんあることにも、ちゃんとわけがあったんですね。
(空山高次)


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