年金支給開始年齢「65歳→68歳」へ引き上げで

生涯年金額1000万超ダウンの予感

2012.02.02 THU


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画像提供/AP/アフロ
1月6日に決まった政府の「社会保障・税一体改革素案」により、受け取ることのできる年金額の引き下げがほぼ確実となった。持続可能な年金運営と世代間不公平の解消のためとはいえ、改革の影響は若い世代にも重くのしかかってくる。年金と言われても、まだ先の話で実感が持てないかもしれないが、自分が将来どれだけ受け取れるのか、今から知っておくに越したことはない。

R25世代が年金改革で影響を受ける大きなポイントは主に2つ。まず、年金の受給開始年齢が先延ばしされること。そして、デフレを受けて過去に下げるべきだった年金額が、本来の水準に引き下げられる(「特例水準の解消」)ことだ。

ここでは、現在夫35歳、妻32歳の共働き夫婦が、平均寿命である、夫80歳、妻86歳になるまでの受給総額をシミュレーションしてみよう(2011年度の年金受取額を基に、受給開始年齢が68歳へ3年引き上げられるという案を前提)。

現行ルールなら、夫婦とも65歳から年金の受給が始まり、夫婦合計で6039万円が受給できるはずだった。ところが、受給開始年齢が68歳になり、特例水準が解消されると、夫婦の受給総額は4931万円に。なんと現行ルールより1108万円も減少してしまうのだ。将来的には65歳まで定年が延長されるとしても、68歳まで働き続けられる保証はない。

では、来るべき将来に備えて何か対策はないのだろうか。60歳定年までは長い時間がある。たとえば、夫婦合計で毎月2万円(年間24万円)、ボーナス時は5万円(年2回で10万円)の合計34万円を25年間積み立てる。夫が60歳を迎えるころには元本だけでも850万円になる。ネット専業銀行などを利用すれば、定期預金よりも高い金利で積み立てができる。

当たり前にも思えるが、時間を味方につけて貯蓄に励むのが最も手堅い対策なのだ。
(堀越千代/『週刊東洋経済』)


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