世界181カ所で試験的に導入

おサイフケータイの世界戦略

2012.04.09 MON


今年2月にソニーから発表された、フェリカを活用した電力管理の新手法。おサイフケータイ以外にも、生活に欠かせないものとなりそう
写真提供/時事通信社
駅の改札で、ケータイをかざしてピッ。コンビニのレジで小銭探しにもたつく周囲を尻目にピッ。おサイフケータイを利用するビジネスパーソンを至る所で見掛けるようになった。その基盤となっているのが、ソニーの開発したFeliCa(非接触型ICカードの技術方式)という技術。携帯電話用チップを開発しているフェリカネットワークスの塩谷啓二さんによれば、「現在使われている携帯電話のうち、おサイフケータイの利用者は約3割。20~30代の男性に絞ると4~5割にも上っています」とのこと。

しかも、このおサイフケータイ、いずれ海外でも使えるようになる可能性がある。欧州ではオランダのフィリップスが開発した「TypeA」、日本含むアジアではFeliCaが主流。そこで、フェリカネットワークスは韓国のサムスン電子などと提携し、全規格に対応した携帯電話用ICチップを開発する方針だという。そのカギとなるのが、ソニーとフィリップスの開発したNFCと呼ばれる近距離通信の国際標準規格だ。

「すでに世界約180カ所でNFCを使ったサービスが試験的に行われています。新しいNFCチップは2013年に導入される予定ですが、FeliCaに加え、他の非接触IC技術方式にも対応が可能です。技術的には国内外のサービス利用互換の可能性が出てきました」

海外ではまだケータイによる電子マネー決済は一般的ではなく、日本のように大規模商用化されている国はない。今、世界が描こうとしている未来は、日本ではすでに8年前から始まっているというわけだ。

ユーザーにとっても、海外で「おサイフケータイ」を使えるようになれば海外旅行や出張の利便性が増すのはいうまでもない。近い将来、現地通貨を一切持たず、クレジットカードとケータイだけで海外旅行に出かけられる日がやって来るかも?
(野中ツトム/清談社)


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