短期間・低コストで請求できる!

サービス残業代を取り戻す方法

2012.07.18 WED


勤務記録は、具体的につけるとより効果的だ。返還交渉に入る際は残業代請求書を「内容証明郵便」で出せば時効を6カ月間中断できる
画像提供/Getty Images
今年5月、従業員に残業代を支払っていなかったとして、和食チェーン「がんこフードサービス」の社長らが書類送検された。未払い分の総額は過去2年間で約5億円にのぼるという。

本来、残業代は支払われるべきものだが、不況による賃金カットなどで「サービス残業」が慣例化している企業も多い。こうした問題に悩むビジネスマンは増えているのか? 『未払い残業代を取り返す方法』を著書にもつ特定社会保険労務士の松本健一さんに伺った。

「労働基準監督署の調査によると、2010年に未払い残業代の支払いを勧告された企業は1386社。金額は123億円にも及びます。2009年の同データでは1221社で116億円ですから、この2年では増加していますね」

ただしこれは問題が表面化した件数だけ。会社側とモメて心証を悪くすることを恐れ、申請しないケースも多いという。確かに在職中に会社側と争うのは勇気がいる。ならばなんとか退職時に未払い残業代を取り戻したいが、残業代の請求期限は2年。それを超えた分は“時効”になってしまうとのこと。せめて2年分だけでも取り戻せないものか…。

「残業していたことを証明できる書類がそろえば、請求額のほとんどが戻ってくることも少なくありません。企業側は大ごとにして評判を落としたくないので、要求を受け入れるケースも多いのです」

残業を証明するものは、タイムカードや業務日誌、会社のパソコンからのメールの送信記録やスケジュール帳のメモなど。同僚の証言も有効だ。ちなみに、タイムカードがなく業務日報がアバウトだった場合でも、請求額720万円のうち120万円を取り戻せたケースもあるようだ。

未払い残業代の返還交渉は短期間・低コストで済むことが多い。退職したからと泣き寝入りせず、やってみる価値はあるのではないだろうか。
(河合 力)


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