ONで役立つ!

滑らかで長く使える新時代の鉛筆

2012.09.20 THU


濃さは2H、HB、2Bの3タイプあり、普通の鉛筆削りやナイフで削ることができる。WOPEXは、芯、軸、表皮のすべての材料がチップ状にされてから、高圧で一体成形される。具体的な製造方法はトップシークレットで、ステッドラーの社員でも限られた人間しか工場の製造ラインに入ることができない
手帳や筆記具の人気が高まるなかで、鉛筆を見かける機会は減っている。一人暮らしのR25男子で、机からすぐに鉛筆を取り出せるという人は少ないだろう。事実、鉛筆の出荷本数は、2009年までの5年間で約4割も減少している(日本筆記具工業界調べ)。

鉛筆は、使っていくと芯が減ったり、落として芯が折れたりして、そのたびに鉛筆削りで削る手間がかかる。使うごとに木製の軸を削らなければならないのも、エコの時代にはなんとなくそぐわない印象を受けてしまう。鉛筆には少し肩身が狭い時代なのかもしれない。

だけど、そんな時代だからこそ登場した新しい鉛筆がある。ステッドラーの「WOPEX」は、軸に木材をそのまま使わず、粉砕したうえで樹脂と混ぜ新開発の機械で高圧で押し出し、芯とともに一体成形している。このため軸の材料に廃材が利用できるようになった。

だからWOPEXの断面を見ると、普通の鉛筆のように木材を貼り合わせた境目や年輪などが見当たらない。さらに芯を高密度で圧縮しているため、1本あたりの筆記距離も約2倍に伸び、書き味もなめらかになった。これで鉛筆につきまとう、削る手間も1/2に減ることになる。

特殊な製造方法のためWOPEXの重量は、一般的な鉛筆(約4g)の約2倍(約8~9g)もある。表面も塗装ではなく、一体成形された柔らかな質感のプラスチックだ。重さと質感があいまって、手に取った感触が従来の鉛筆とは大きく異なっており、新しい筆記具だと強く印象づけられる。

一見しただけでは従来の鉛筆と見分けがつかないのに、中身はまったく新しいWOPEX。これは、もしかしたら筆記具の新時代の幕開けなのかもしれませんよ。
(青山祐輔)

※この記事は2010年11月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト