日本代表、第2ラウンド進出のカギを握る

「対ブラジル戦」が注目、のワケ

2013.02.05 TUE


WBC予選では日本野球から学んだ繊細な技術も生かして、強豪のパナマ、コロンビアを破ったブラジル。パワーも兼ね備えたブラジル野球は、日本にとっても侮れない相手となりそうだ 写真提供/ロイター/アフロ
3月2日に開幕する第3回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。日本は第1ラウンドで初出場のブラジルと対戦するが、実はこの試合、密かに注目を集めていることをご存じだろうか。出場選手は現時点でまだ発表されていないものの、ブラジル代表チームには、東京ヤクルトスワローズのラファエル・フェルナンデス、松元ユウイチ、金伏ウーゴといったプロ野球に属する選手に加え、社会人~大学を含め日本で活躍するブラジル出身選手が8~10人も名を連ねているのだ。

「ブラジルでは野球の歴史はまだ浅いですが、日系の企業や団体が熱心に野球教育を行った結果、有望な選手が育ち、2002年ごろから日本やアメリカなどで活躍し始めています」(野球専門誌『野球太郎』・持木秀仁編集長)

近年は社会人野球でブラジル出身選手の活躍が目覚ましいという。

「ヤマハの吉村健二とフェリペ・ナテルはともに140Km/h台の速球を投げる投手。フェリペは変化球の切れ味も鋭く、プロからも注目されています。ヤマハの佐藤二郎(ツギオ)やJR九州の田中マルシオ敬三など注目選手は数多くいます」(ベースボールドットコム編集部・河嶋宗一さん)

選手だけではない。ブラジル代表チームには日本人コーチも参加している。JICA(国際協力機構)は日本文化を広めるODAの一環で、海外に青年海外協力隊等のボランティアとして野球教育者を派遣しているが、WBC予選からブラジル代表に参加している黒木豪さんもその一人だ。そんな黒木さんにブラジル野球の特徴を聞いてみた。

「日本野球の教育を受けている選手はバントや犠牲フライなど細かい仕事を確実にこなす技術があります。アメリカやキューバで活躍する選手は馬力が強くて、心理戦も得意。現在のブラジル代表は、それらがうまくミックスしているのが強みです」(黒木豪コーチ)

第1ラウンドA組で「日本」「キューバ」「中国」と同組になったブラジルの当面の目標は、この組で上位2チームに入り、第2ラウンドに進出すること。日本野球の持ち味も取り入れているブラジル野球は、3連覇を狙う日本にとっても戦いがいのある相手となりそうだ。3月2日のブラジルとの開幕戦は、見逃せない一戦となる。
(麻生雅人)

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