じわり増加で気になる実態は…

「事実婚」メリット・デメリット

2013.02.21 THU


14年間の事実婚を経て破局したジョニー・デップのように人生いろいろ。結婚関係の不安の解消法を紹介した岡野あつこ著『不安の片づけ』も好評 画像提供/WireImage/Getty Images
「私たち事実婚なんです」―皆さんの周りにもそんなカップル、いないだろうか。夫婦問題研究家として多くのカップルの相談を受けてきた岡野あつこさんは、「日本で事実婚を選ぶカップルは、ヨーロッパに比べればまだ少数派ですが、以前に比べれば次第に増えてきているようですね」と話す。背景には、事実婚ならではのメリットが存在するようだ。

「夫婦別姓をキープできるため選択するケースは多いですね。結婚後も仕事を続けたい女性や、一部には姓名判断を理由に苗字を変えたくないという女性もいますよ」

また、相手にはいいにくい、こんな理由も多いとか。

「婚姻届を出して入籍すると、離婚する時、戸籍にいわゆる『バツ』が付きます。事実婚なら別れてもバツが付かないので、離婚経験者は事実婚を選ぶことも」

ほかにも「対等な関係を築きやすい」「相手の家(=親)に『婿』や『嫁』という見方をされなくて済む」といった理由もよく聞くとか。

だが、事実婚には問題もある。現在の日本では、事実婚に「法的な婚姻」と同等の権利が認められていないのだ。

「『税金の配偶者控除を受けられない』『夫婦間で相続権がない』などの問題が指摘されています。子どもができた場合も、いろいろ大変だと思いますね」

事実婚夫婦の間に生まれた子どもは、法的には「非嫡出子」と位置付けられ、父親に「認知」されないと相続権が認められない。これを避けるため、子どもができると届出をするカップルも多いとか。

「非嫡出子差別」として訴訟も起きているが、現行制度ではそれが実態だ。ちなみにヨーロッパでは、法的な婚姻と同等の権利を認める“パートナー制度”が整備されている国も多い。スウェーデン、フランスなどでは、婚外子が4割を超えている。今後、日本でも事実婚という選択は増えていくのだろうか?
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)


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