40代メタボ回避への道

第3回 メタボを食い止める!はじめの一歩

2013.04.15 MON

40代メタボ回避への道


自覚症状が無くても、30代の頃からメタボリックドミノは倒れはじめているのかも? できるだけ上流で食い止めることが、深刻な病気へとつながる連鎖を食い止めることにつながるのだ。

肥満の原因は、現代の便利な生活にあった?



「メタボなんて、まだまだ先の話でしょ?」なんて、悠長に構えている人は要注意! 「すでに、メタボの要因となる生活スタイルを送っている人は決して少なくありません」と教えてくれたのは、同志社大学スポーツ健康科学部の石井好二郎教授(学術博士)。

「メタボリックシンドロームとは、体内の糖や脂肪などの代謝が正常でなくなる症候群のことですが、最初は生活習慣の乱れによる肥満から始まり、血糖をコントロールするインスリンの働きが鈍ることで、高血糖や高血圧、脂質異常が起こり、生活習慣病に至ります。生活習慣病がいくつも重なることで、動脈硬化や糖尿病が発症するリスクがグンと高まり、やがては心臓病や脳卒中などの生命に危険を及ぼす病気へとつながっていきます。これらは長い時間をかけて、まるでドミノ倒しのように発症することから、メタボリックドミノという表現もされています」

メタボリックドミノの最上流にある肥満になる原因は、やっぱり食べ過ぎや運動不足が原因なんですか?

「肥満は摂取したカロリーに対して、消費するカロリーが足りない場合に、その余った分が脂肪としてカラダに蓄えられることによって起こりますが、実は日本人の摂取カロリーは戦後間もない食料難の頃とほぼ変わりません」

え、そうなんですか? 昔より食べ物が良くなったから、食べ過ぎが原因で肥満が増えているんだと思っていました。

「もちろん、過食は肥満の原因となり得ます。が、1日の摂取カロリーは昔とさほど変わらないわけですから、肥満が増えている理由は“消費カロリー”の方――つまり日常的な身体活動の減少――にあります。かつては、電話が鳴れば電話機のある所まで行かなければならなかったし、テレビもチャンネルを変えるにはテレビの前まで行く必要がありました。仕事で書類を直接、届ける頻度は今よりも多かったし、エレベーターやエスカレーターの普及で、階段を使う機会もだいぶ減りました。我々は便利な生活と引き換えに、こうした日常のちょっとした運動機会を無くしてしまったわけです」

そういわれれば、会社ではデスクワーク、帰宅してからはベッドに寝転がりながら、テレビを観たりスマホをいじったりして1日を終えるなんて毎日を過ごしているような気が…。運動不足はジョギングやジムで汗を流すことで解消するものだと思ってましたが、毎日ちょっとカラダを動かすことを意識するだけでも、メタボになるリスクは下げられるんですね。

「ハードルを下げ、無理なく続けられることからスタートするのがオススメです。電車では座らない、3階までの上り下りは階段を使うなど、日常生活のなかで実践できる身体活動を増やしましょう。座っている時に比べ、立っている時の消費カロリーは約1.2倍、時速4kmで歩行すると約3倍の消費エネルギーになります。例えば60kgの体重の人が1km歩くことで消費できるカロリーは、体重の約80%の48キロカロリーちょっと。毎日30分(2Km)歩けば、約100キロカロリーになります。たかが100キロカロリーと侮ることなかれ、これを1年間続けた消費カロリーは約5kg強の体脂肪を燃焼させるために必要なカロリーに相当します。ちょっと余分にカラダを動かすことを心がけたり、食べる量を抑えるなど、少し意識を変えるだけでも、長いスパンで考えれば大きな違いを生むのです」

た、確かに…。1年で5kgの脂肪がカラダに付いた自分を想像するとゾッとします。もちろん、スポーツは効果的だけど、急に高い目標を設定して挫折するよりは、日常生活のなかでカラダを動かすほうが続けやすいかも。メタボリックドミノの進行を止めるためにも、無理のない範囲で歩く量を増やす、職場で飲んでるお茶や缶コーヒーをトクホに変えてみるなど、ちょっと意識を変えるところから始めてみてはいかがだろう?

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