40代メタボ回避への道

第4回 健康診断から読み解くメタボの予兆

2013.04.22 MON

40代メタボ回避への道


正確な結果を得るためにも、健康診断前の一夜漬けは厳禁! 普段通りの生活で診断に臨もう。また、診断結果に異常がなくても、毎年の結果を見比べて、増減している数値のチェックも忘れずに!

健康診断の結果でメタボが疑われるのはどの項目?



「健康診断の直前になって、健康に気を遣い出す人をよく見かけますが、メタボは1日にしてならず! 運動や食事制限の効果が数字になって表れるには最低でも約3カ月必要です(健診項目に含まれるHbA1cは過去1~3カ月程度の血糖値の平均を反映するため)。健康診断を受けるうえで大切なのは、普段通りの生活を送ることで自分の今の状態を知ることにあります」と教えてくれたのは、同志社大学スポーツ健康科学部の石井好二郎教授(学術博士)。

健康診断の結果が異常なしであっても、年齢を重ねるごとに気になるウエストまわり。将来のメタボ健診に備えるには、どんな数値を気にするとよいですか?

「メタボリックシンドロームの診断基準は、ウエスト周囲が85cm以上(※女性の場合は90㎝以上)であることに加えて、脂質異常(中性脂肪150 mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満)、高血圧(最高130mmHg以上、最低85mmHg以上)、高血糖(空腹時の血糖が110mg/dL以上またはHbA1c(JDS)5.2%以上)の項目に2つ以上当てはまる人が対象になります。20代で対象となる人はほぼいませんが、メタボへの道のりを歩んでいる人は少なくありません」

ウエスト周囲85cmが基準のひとつになっている理由は?

「肥満は脂肪がたまる場所によって、『内臓脂肪型肥満」と『皮下脂肪型肥満』の2種類に分かれます。メタボリックシンドロームの原因となるのは、おなかまわりが太る内臓脂肪型肥満の方。肥満が進行すると血糖をコントロールするインスリンの働きが鈍り、高血糖や高血圧、脂質異常が起こり、生活習慣病に至ります。内臓脂肪面積が100平方センチメートル以上になると生活習慣病が増加するのですが、この100平方センチメートル以上というのが男性の場合、ウエスト周囲85cmに相当するのです。内臓脂肪と皮下脂肪では、エネルギーの使われ方も違います。カラダにたまる脂肪を銀行預金にたとえると、内臓脂肪は出し入れが頻繁な普通預金、皮下脂肪はいざというときに備える定期預金といえます。つまり、内臓脂肪は比較的容易にたまるものの、容易に燃焼することができるので、日々の食事や運動を心がければ減らすことは十分に可能です」


確かに、両親や年配の上司が血糖値を気にしている姿をよく目にします。まずは、内臓についた脂肪を減らすことから心がける必要がありそう。

「そもそも日本人は、欧米人に比べて血糖を消費する骨格筋が少なく、インスリンも少ないので、糖尿病になりやすい民族といえます。たとえば、日本人の40~55歳の健康状態を追跡した調査(Kogawa-Sato,et al.Diabetes Care)によると、糖尿病を患っていない8576人のうち、約1割の878人が4年後に糖尿病を発症しました。しかし、この追跡調査では、通勤時に歩く時間が10分以下の人に比べて、20分以上歩いている人は糖尿病の発症リスクが約30%低いことがわかっています」

毎日10分歩くだけで、メタボリスクがずいぶん小さくなるんですね。

「日々の行動を変えるには、毎日決まった時間に体重を測ったり、歩数計を付けるなど、自分の状態を客観的に認識することが大切です。また、初めから高い目標を立てすぎず、毎日10分多めに歩くとか、立っている時間を増やすとか、できることから始めましょう。目標を達成したら、その日は美味しいものを食べたり服を買ったり、自分にご褒美を与えると、良い循環が生まれやすくなります」

ちなみに、脂肪の燃焼を高めるトクホのお茶やコーヒーなどを取り入れるのも◎。「せっかく飲んでいるのだから、ちょっと余分に歩いてみようかな」とモチベーションアップにつながるという。健康診断は自分の状態を客観的に知るにはいいチャンス。将来のメタボや糖尿病を回避するためにも、できることから初めてみてはいかが?

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