おたく文化にどっぷり浸かれる

トキワ荘再来?ドーミーNetとは

2013.07.01 MON


作業しやすい広いデスクが設置されたクリエイターズルーム
2011年4月、西葛西に、ちょっと気になる物件がオープンした。その名は「ドーミー西葛西Net」。「マンガ・アニメ・イラスト・ゲーム」をコンセプトにした男性用の食事付き賃貸マンションで、共同スペースには大画面シアタールームあり、創作活動に没頭できるクリエイターズルームあり、製本もできる最新複合機あり、さらには秋葉原と東京ビッグサイトへのアクセスも良好…と、至れり尽くせりの物件なのだ。

そもそも、ドーミーNetが生まれた経緯とは? 仕掛け人である共立メンテナンスの浅野絵里さんと北橋正太郎さんに、お話を聞いてみた!

「弊社では、主に食事付きの学生寮を管理・運営しているのですが、最近は入居者同士のコミュニケーションが少なくなっているのが気になっていました。そこで、何かコンセプトを持たせた住まいをつくれば、共通の趣味を持った方たちが集まって、楽しく生活できるのではと思ったんです」(浅野さん)

「そこでコンセプトにしたのが、おたく文化の金字塔『マンガ・アニメ・イラスト・ゲーム』。世の中のニーズを強く感じたのが一番の理由ですね。秋葉原を歩いているとすごく活気があるし、これはいけるな、と。この4つのコンテンツは、いまや日本を代表する文化ですし、貴重な輸出産業になりつつあります。僕らとしても、これからの日本のソフト産業を担うクリエイターをサポートしていきたいという思いもありました。」(北橋さん)

こうして生まれたドーミーNet。実は、これまで前例のないコンセプトで、業界でも初の試みだったという。ということは、オープンに至るまで何かと大変だったのでは?

「正直、おたく文化を知らなすぎました…。おたくの人が何を求めているのか、メイド喫茶に通ったり、ライトノベルを読んだり、コミケに参加したりして情報を集めつつ、多くの方にアドバイスをいただきながら作っていった感じですね。オープンしてからは、入居されている方のお話もうかがいながら、ソフト面とハード面での充実をはかっています」(浅野さん)

おお、試行錯誤の末にできた物件なんですね。そういえば、クリエイターが集まって暮らしていると聞くと、かの有名な「トキワ荘」を連想するけれど…。

「実は、トキワ荘のことは全然意識していなかったんです。トキワ荘の住人は漫画家、つまり作り手でしたが、ドーミーNetには作り手だけではなく、楽しむ側の方も入居中。共通の趣味を持つ方たちが集まって住んでいるところがポイントです。実際に、入居されている方たちがお互いのジャンルを生かしながら、共同で作品をつくることもあるんですよ。そんな皆さんの今後の活躍に期待しています!」(浅野さん)

なんと! 入居者たちのコラボレーション作品まで! 今後ドーミーNetから、日本文化を担うクリエイターが生まれることも期待できそうだ。

ドーミー西葛西Netは、家具付き、家具なし等の3タイプの部屋があり、家具付き・食事付きの場合、1カ月の家賃は8万2000円。現在は入居者の8割が学生だが、興味があれば誰でも入居できるそう。来年の4月には、女性用のドーミーNetを小金井にオープン予定とのこと。同好の士と趣味の世界に没頭したい人は、新しい住まいとして検討してみては?
(猪山文章)

※この記事は2011年11月に取材・掲載した記事です

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