10月1日、新日本製鐵と住友金属が合併

株を持っている会社が合併したら、どうなるの?

2013.09.29 SUN


ちなみに企業が合併した場合、証券保管振替機構(ほふり)が株主に代わって手続きを行い、新会社の株式に切り替わるのが一般的だ シャトー / PIXTA(ピクスタ)
10月1日、鉄鋼業界国内トップの新日本製鐵と同3位の住友金属工業が経営統合する。新会社の名前は「新日鐵住金」。ルクセンブルクのアルセロール・ミタルに次ぐ世界第2位の鉄鋼メーカーとして新たな船出を切ることになった。

合併が報道された翌日は新日鐵株、住金株ともに大幅上昇するなど、株式市場でも大きな関心が寄せられていたが、双方の株主にとっては合併後の動向が気になるところ。合併によって保有する株はどう変化するのか? 金融アナリストの久保田博幸氏に伺った。

「会社が合併すると、合併で消滅する会社の株主に対し、存続会社(新会社)の株式が割り当てられます。割り当てられる株式の数は合併比率によって異なりますが、新日鐵住金の場合は新日鐵1に対し住金は0.75という合併比率になっていますから、存続会社である新日鐵の株はそのまま新会社の株に移行し、吸収される形の住金の株は1株当たり0.75株のレートで新会社の株と交換できます」

合併比率は合併前の株価に照らし合わせて適正ラインが求められるのが一般的。吸収される会社の株主は持ち株数こそ減るものの、1株当たりの価値は上がるため相殺される仕組みだ。あまりにも合併比率が偏っている場合は注意が必要だが、新日鐵住金のように公正な割り当てが行われるなら、合併後もそのまま株を保有し続けて問題ないのだろうか?

「難しい判断ですね。大型合併そのものが業界全体の業績不振が要因ということもあり、市場からネガティブにとらえられて株価が下落することもありますし、逆に合併効果で業界全体が上方トレンドに向かい、上昇することもあります。ただ、過去の例を見る限り、合併自体は株価にとってあまりプラス材料にはならないようです」

しかし一方で、新会社の経営方針によっては配当金が増えるといったポジティブな効果も考えられるという。合併企業株の運用については、こうしたメリットも踏まえて総合的に判断する必要がありそうだ。
(榎並紀行)

※この記事は2012年9月に取材・掲載した記事です

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