サプリ摂取、精巣切開、自慰用性具を使うことも

「男性不妊」意外な治療法って?

2013.10.03 THU


写真は、睾丸の発育状態を測るオーキドメーター。不妊治療では精液検査の前に問診や触診も行われ、触診では大きさや硬さも確認する イラスト/藤田としお(写真提供/小堀善友医師)
現在、日本のカップルの10組に1組は不妊症で悩んでおり、その約半数は男性にも原因があるといわれている。一体どういった原因が考えられるのか? 男性不妊の治療を行う小堀善友医師に聞いたところ、原因は大きく分けて2つ。ひとつは、精子が少なかったり、運動率が悪かったりする“OAT症候群”、そして、顕微鏡でも精液中に精子が観察できない“無精子症“だ。

「OAT症候群の原因のひとつに、陰のう周辺に血管の塊ができる“精索静脈瘤”があります。男性の1~2割に認められる症状で、陰嚢の温度が2~3℃ほど上昇し、酸化ストレスで精子ができにくくなるんです。コエンザイムQ10などのサプリメント摂取で、抗酸化能力が改善されることもありますが、重症の場合は、静脈瘤を手術で結さくします」

もうひとつ、無精子症は閉塞性と非閉塞性に分けられる。閉塞性は、精子の通り道である精管などが詰まっている状態。非閉塞性は、精巣の中での精子形成機能がない、または低下している状態だ。

「無精子症の治療には、精巣を切開して、精子が作られる精細管を採取する“TESE(精巣内精子採取術)”という方法があります。採取した精細管に健康な精子があれば、それを顕微授精に使います」

ほかにも、勃起障害や射精障害といった性機能障害も不妊の原因となるという。

「最近では、床に性器をこすりつけるなどの間違った刺激による自慰行為により、勃起はできても膣内で射精ができないという相談が増えています。いくつかの治療法がありますが、TENGAなどの自慰用の性具を治療のきっかけに使っている医師もいますよ」

初婚年齢が上昇している現状では、ひと昔前よりも不妊の悩みも増えているという。過度に心配する必要はないが、不妊治療に関する正しい知識を身につけておきたい。
(笹林 司)


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