年々相談が増えている?

東京都消費生活総合センターとは

2014.02.16 SUN

新生活に向け、引越し準備を進めている人も多いでしょう。そんな時は、つい、新しい部屋に思いを馳せがちですが、実は、それまで住んできた部屋にこそ注意を向けないと、「退去時に敷金が返ってこない」とか、さらには「クロスの張替え代を請求された」など、思わぬトラブルに見舞われることも…。

そんな時に私たちの相談に乗ってくれる強い味方の存在をご存知ですか? それが東京都消費生活総合センター。東京都における消費者行政の第一線の事業所として、消費生活全般の相談や情報提供をしてくれる組織で、常時、25~26名の相談員が控え、「美容」「金融」「不動産」など、10のセクションに分かれて相談を受けているのだ。賃貸に関する相談件数は年々増加傾向にあり、特に件数が増える2月には、法律専門家を招いて相談体制を強化する2日間の「賃貸住宅トラブル110番」を実施しているそう。

ところでどんな相談が多く寄せられるの?

「やはり退去時や更新時のトラブルです。なかでも、原状回復費用に関するものは多いですね」(東京都消費生活総合センター 相談課 相談担当係長 木村章子さん)

以下は、実際の相談とそれに対する回答例。

【相談】退去時の立会いで、不動産業者から「きれいに使用しているので修理代は安くするが室内クリーニング代は請求する」といわれた。請求書が届いたが、壁紙が全面張替えになり敷金がほとんど戻らない。契約書には「原状回復費用については借家人の負担」と書いてある。

【回答】原状回復は、あくまで借主が室内を改造したり、誤って汚したり壊したり、あるいは特別な使い方で室内の価値を減少させた場合に元に戻すことをいいます。この事例では、相談者はきれいに使っており、また、契約書には、単に原状回復費用は借家人の負担としか記載がないので、原状回復費用を負担する義務はなく、敷金の返還を要求できます。

「賃貸トラブルの場合、すべての判断のもとになるのは契約書。契約時には必ず目を通し、退去時まで必ず保管してください。また、入居時の室内のチェックや写真も大切です。私たちにご相談の際には、お手元に契約書をご用意のうえ、お電話いただくといいですね」(同氏)

そのほかに多いのは、更新料の支払いや、立ち退きに関する相談だそう。また、最近ではシェアハウスに関する相談も出てきているとか。

「メディアでは『楽しい』『リーズナブル』といった面だけが宣伝されがちですが、実際はマナーの悪い同居人と揉めたり、大家さんとの間でトラブルになったという相談が寄せられます」(同氏)

あの…本当にどんなことを相談してもいいんですか? たとえば、家賃が払えそうにないとか…。

「実際にそういうご相談もありますよ。ただ、私たちの役割はあくまでご自身でトラブルを解決していただくための手助けをすること。ですから、家賃が払えないというご相談なら、当然、私たちがお金を工面するわけではなく、所得が少ない方を支援するような機関をご紹介するということですね。しかし、どんなご相談でも、少しでも解決に近づくアドバイスをさせていただきますので、困ったらまずはお電話ください」(同氏)

納得がいかないと思いながら高額な費用を払ってしまうより、まずは1本電話してみるのがいいですね。
(内藤香苗/クレッシェント)

※この記事は2011年03月に取材・掲載した記事です

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