身体にまつわる都市伝説 第87回

牛乳をたくさん飲めば背が伸びる?

2014.02.26 WED

身体にまつわる都市伝説


日本に牛乳が出まわるようになった時期は、日本の食生活が大きく向上した時期と一致する。発育のために牛乳ばかりがフィーチャーされるようになったのは、「そうした環境条件によるものかも」と須田先生は推測する 写真提供/PIXTA
新しい洋服を買おうとするたびに、「もうちょっと足長くならないかな…」「もう少し背が高ければな…」なんて、叶いもしない願望が頭をよぎるのは、きっと筆者にかぎったことではないだろう。

こんなことなら、小さいころにもっと牛乳をたくさん飲んでおくべきだった! と嘆きながら、ふと思ったことがある。牛乳を飲めば背が伸びるというのは、そもそも事実なのだろうか? 将来の子育てに備える意味でも、渋谷スカイクリニックの須田隆興先生に聞いてみよう。

「一概にいいにくいことではありますが、やはり身長が伸びる方に作用すると思いますよ。牛乳に限らず、栄養バランスの良い食材をたくさん摂れば、体の発育にはプラスになりますからね」

なるほど。ということは、必ずしも牛乳がベストというわけでもない?

「牛乳というのはたしかにカルシウムが豊富ですが、牛乳よりもカルシウムを多く含んだ食材は他にもたくさんあります。たとえば小魚などですね。牛乳が優れているのはカルシウムの量よりも、タンパク質や脂肪などを一緒に含んでいる点でしょう」

人によって体質や遺伝子の違いがあるため、体の発育状況と栄養の相関関係を見出すのは難しいと須田先生は語るが、少なくとも牛乳だけを飲み続けていればいいというわけではない。

「牛乳には含まれていない成分で、成長に必要なものもたくさんあります。ですから、体の発育のためには、牛乳だけでなく他の食材もバランスよく摂取することをお勧めしたいですね」

また、栄養面だけでなく、成長ホルモンの十分な分泌を促すために、適度な運動と睡眠時間の確保も欠かせない条件だと須田先生は補足する。その意味で、「寝る子は育つ」というのは正しいのだ。

つまりはよく食べ、よく遊び、よく眠るのが、子どもが大きく育つための必要条件というわけだ。うーん、できれば小さいころに知りたかった…。
(友清 哲)

※この記事は2012年2月に取材・掲載した記事です

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