身体にまつわる都市伝説 第141回

しゃっくりが100回出ると死ぬ説

2014.03.17 MON

身体にまつわる都市伝説


「100回というのは比喩的な表現なのでしょうが、持続性しゃっくりが命を左右する原因につながっている可能性はゼロではありません」と須田先生。たかがしゃっくりと侮るなかれ!?
何かの拍子にヒックヒックとおっ始まり、会話のリズムも呼吸のリズムも乱されてしまうしゃっくり。何の前触れもなく始まることだってあるから、「これが大事なプレゼンの時だったら…」と想像するとなかなか難儀だ。

さらにしゃっくりの厄介なところは、様々な「止め方」が都市伝説的にささやかれているわりに、確実に止める方法が見つからないところだ。にもかかわらず、「しゃっくりが100回続くと死ぬ」なんていわれているのだから(※地域により1000回とされるケースもある)、これが事実ならしゃっくりは生命にかかわる重大事ではないか。

「いえいえ、しゃっくりというのは、単なる横隔膜のけいれんですから、これが即、生命の危険につながるということはありません。ただし、何か重篤な疾患のサインとして、しゃっくりが出ているケースもありますから、もしかすると、それがそういった俗説の源となっているのかもしれませんね」

そう語るのは、新宿ライフクリニックの須田隆興先生である。しゃっくり自体が命を脅かすわけではないが、命にかかわる疾患が原因となってしゃっくりが起きている可能性はある、というわけだ。

「たとえば脳腫瘍や脳炎、髄膜炎など、中枢神経に何らかの病変があると、中枢性しゃっくりというのが発生することがあります。ただし、これらが原因である場合は、しゃっくりのほかにも疾患を示すサインが出ているはず。脳腫瘍であれば、起床時に激しい頭痛をともなったり、手足がしびれたり。そういった症状があったうえで、しゃっくりが止まらないのであれば、医師の診断を仰ぐべきです」

また、このほかにも横隔膜付近にがんが発生することで、横隔膜のけいれんを引き起こすケースもあると須田先生は語る。

たかがしゃっくりと考えていた向きには、なんだか恐ろしい話だが、万一の場合に備え、頭の片隅にとどめておいてほしい。
(友清 哲)

※この記事は2013年3月に取材・掲載した記事です

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