法改正されて他人事じゃなくなった?

覚えておきたい「特定支出控除」

2014.03.26 WED


仮に、年収400万円のサラリーマンのケースで考えてみると、今までは134万円(400万円×20%+54万円)がいわゆる「みなし経費」で、この基準額を超えた分だけが「特定支出」といわれる経費として認められる仕組みだった。今回の改正では、この基準額がいままでの一律半分になった
今年の確定申告、みなさんは行きましたか? 確定申告はフリーランスや副業している人のものなんて思っている方も来年からは注意! なんと、税金に関する法改正で確定申告事情も変わるとの噂が。

「平成25年分から適用される『給与所得者の特定支出控除の特例』改正によって、『特定支出』をたくさん使ったサラリーマンの人は、払いすぎた税金が戻ってくる可能性が出てきました」

こう話すのは、高野博幸税理士事務所の高野さん。いったい「特定支出」や「控除」って何のこと?

「『特定支出控除』とは、職務遂行上必要な支出には税金をかけません、というもの。そもそも『控除』には配偶者控除など様々な種類があるのですが、サラリーマンであれば所得額に応じて必ず受けているのが『給与所得控除』。たとえば、年収400万円の場合、134万円は職務上必要な支出がなされていると見なされ、非課税になっています。今までの『特定支出控除』は、職務上必要な支出が『給与所得控除』の基準額を超えた場合のみ、超えた分を控除してもらえるものだったんです」

なるほど。仕事で必要な出費がかさむと、より多くの控除を申請することができる仕組みなんですね!

「でも、年収400万円のサラリーマンが、年間134万以上も職務上必要な支出があるなんて現実的にはあまり考えられませんよね? 実際、ほとんど前例がなく、この制度も形骸化していたのです。そこで今回、特定支出の基準額を半分に下げるとともに、特定支出の項目を増やし、特定支出控除を使いやすくしたんです。だからといって、給与所得控除の基準額が引き下げられるわけではありません」

つまり、平成25年分からは、年収400万円の人の場合、特定支出が今までの半分である67万円を超えれば、「特定支出控除」として申請できるのだという。また、新たな特定支出項目として、資格取得費と勤務必要経費が追加された。一般企業に勤めるサラリーマンでも、職務上のキャリアアップのための資格取得費や、制服・スーツ、交際費なども特定支出として見なされるという。

注意しなければならないのは、確定申告で「特定支出控除」を受けるには、領収書とともに給与支払者の印鑑が必要だ、ということ。つまり、会社から「これは会社が認めた支出ですよ!」というお墨付きがもらえないと、控除を受けられない仕組みになっているのだ。どこまでが特定支出に入るかはまだまだ不明点も多いそうなので、確定申告の前に、まずは会社の経理に相談しよう。そして買い物をしたときは、くれぐれも領収書をもらうのを忘れずに!
(陽玉黎)

※この記事は2013年3月に取材・掲載した記事です

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