耐用年数はピンキリらしい

人気高まる築古物件購入の注意点

2014.03.27 THU


7月15日に財団法人東日本不動産流通機構が発表した「首都圏不動産流通市場の動向」(2011年4~6月)によると、2008年4~6月期に成約した中古マンションの平均築年数は16.29年。これに対し、2011年4~6月の平均築年数は18.36年と、わずか3年で成約したマンションの平均築年数が2年以上も古くなっているそう。

「ここ2~3年で、中古物件に対する意識はかなり変わってきました。リフォームやリノベーションが以前よりも一般的になってきたため、中古物件に手を加えて自分らしい住まいを実現する方が若い世代を中心に増えています」とは不動産コンサルタントで、個人向け不動産コンサルティングサービスを手がけるさくら事務所代表の長嶋修さん。

もちろん、リーズナブルな価格が中古物件最大の魅力。たとえば新築なら4000万~6000万円するようなマンションでも、中古物件なら6割程度の予算で購入できることも。さらに、築30年を超えるようないわゆる『築古物件』なら、新築物件の半額を割ることも少なくないそう。それならリノベーションに1000万円かけたとしても、かなり割安だ。

ただ、築30年クラスのマンションになると、どの程度長もちするのかも心配なところ。実際、マンションの耐用年数ってどのくらい?

「国交省の発表によると、マンションが取り壊される平均年数は50年弱。ただ、マンションも人間の体と同じで、どのような状態で生まれ、使われてきたかによって耐用年数が異なります。きちんとした設計と施工が行われ、メンテナンスが行き届いた物件なら現在築30年ほどの物件でも、100年もつこともあり得ます」(同)

仮に築30年の築古物件を買うとして、耐用年数が50年弱と100年では、雲泥の差。前者なら十数年しか住めないし、後者ならほぼ一生住める計算になる。

では、100年もつような物件を見極めるためのコツとは?

「リフォームやリノベーションを施せば、内装や間取りは新築並みに快適になりますが、構造部分や共用部分の傷みはわかりにくいもの。外壁や共用部の天井や壁に大きなひび割れがあり、それが放置されている場合は要注意です。また、耐震診断や改修が行われているか、共用部分の配管はきちんと交換されているか…など、メンテナンスや管理の記録を見せてもらうといいですね」(同)

同氏によると、今後、人口減少にともなって供給過多になっていくことが予想される住宅市場。大量の物件が出回る状況で資産価値を担保していくためには、“立地”の重要性もさらに高まっていくという。

「これまで“立地”といえば、最寄り駅からの距離などの利便性が重視されていました。ただ、震災以降は地盤の強さをはじめとする防災面も重視されるようになっています」

となると、好立地で、割安で、なおかつ長く住める優良築古物件を見つけるのが、賢いマイホーム入手法なのかも。

(吉原 徹/サグレス)

マンションでもっとも傷みやすい箇所のひとつが、給水管や配水管などの配管部分。『築古物件』をチェックする際は、特に共有部分の配管のメンテナンスがきちんと行われていることを確認すべし

※この記事は2011年07月に取材・掲載した記事です

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