身体にまつわる都市伝説 第195回

風邪薬はひき始めに飲むべき?

2014.04.14 MON

身体にまつわる都市伝説


「風邪かな?」と感じたら、とにかく早めに帰宅して、栄養や水分を十分に確保して休むこと。これに勝る良薬はない 写真提供/PIXTA
なかなか気候が安定しない季節の変わり目。日中は暖かくなってきたからといって、うっかり薄着で街へ出かけたりすると、簡単に体調を崩してしまう。風邪気味なのに活動を続け、すっかり風邪をこじらせてしまってから、「早めに薬を飲んでおけばよかった」と後悔するのは、いかにもありがちなことだ。

風邪というのは早めの対策が大切だとよく耳にするけれど、やはりひき始めの方が治療しやすいものなのだろうか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「たしかに、風邪の対処は早いに越したことはありません。ただし、早めに医師にかかり、処方された薬を飲めば風邪が早く治るというのは、大きな誤解です。そもそも風邪薬というのは、風邪の根本的な治療に寄与するものではなく、症状を部分的にストップするためのものに過ぎないんです。たとえば鼻水を抑えたり、咳を抑えたりするものであり、風邪を治すことにはつながりません」

では、ここで推奨される“早めの対処”とは、どのようなことを指すのか?

「風邪症候群の原因は9割方、ウイルス感染によるもの。体内でウイルスが増殖することによって風邪の症状を進行させるので、ウイルスが少ないうちに撃退すれば、風邪の悪化を防ぐことができるわけです。そして、ウイルスの撃退に有効なのは薬ではなく、自身の免疫力です。つまり、免疫力を上げるために、栄養や水分を十分に確保し、温かくして眠ることが一番の対処といえます」

インフルエンザのような特殊な場合は、薬の投与が明確な効果を発揮するが、風邪においてはそうではないと須田先生は解説する。

風邪の兆候を感じたら、早めに帰宅して静養するのが最善の対策ということだ。覚えておこう。
(友清 哲)

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