身体にまつわる都市伝説 第97回

筋肉は脂肪に変わりやすいのか?

2014.05.14 WED

身体にまつわる都市伝説


使わなくなった筋肉が脂肪に変わることはあり得ない。それは筋肉が減ったぶん、体脂肪に取って代わられているだけのことなのだ 写真提供/PIXTA
日々の仕事をこなしながら運動量を確保し続けるのは、なかなか難しいことだ。世はジョギングブーム真っ只中で、会社の行き帰りに走る人も増えているけど、仕事柄や生活スタイルによっては運動を習慣化しにくい人だって多いだろう。学生時代は体育会系で鳴らした肉体も、社会に出てからすっかりふくよかに…というのもよくあるお話。

ところで、スポーツマンが運動を辞めるとかえって太りやすいとよく耳にする。それというのも、トレーニングをやめると筋肉が脂肪に変わってしまうからだというのだが…これって本当だろうか? 『やってはいけない筋トレ』(青春新書)などの著書を持つ、NSCA公認パーソナルトレーナー、坂詰真二氏に聞いてみた。

「たしかに、運動をやめてしばらくすると、手足の太さ自体はあまり変わらないのに、張りがなくなってプヨプヨしてくることがありますよね。でも、筋肉がそのまま脂肪に変わることは絶対にあり得ません」

坂詰氏によれば、トレーニングをやめると筋肉量が落ち、運動量とともに基礎代謝量が低下する。それでも食生活はそう急に変わるものではなく、誰しも現役時代と同じくらいの量を食べてしまいがちだから、「エネルギー収支の消費量より摂取量が多くなり、必然的に体脂肪は増加する」という。

「つまり、筋肉が細く小さくなったうえに体脂肪が増加するので、あたかも筋肉が脂肪に変化したような錯覚を受けるわけです。引退したスポーツマンが太りやすいのは、減った運動量と基礎代謝量に合わせて食事量を減らせないためなんですよ」

なお、学生時代にどれほど鍛え上げたとしても、トレーニングをやめれば筋肉が徐々に減っていくことは避けられないと坂詰氏は語る。

「ただし、筋肉は増やすことよりも維持することの方が簡単であるとされています、せめて週に1度でも筋トレを継続できれば、十分効果はあると思いますよ」

どうしても飲み会や外食が増えるビジネスマン。やはり、週末だけでも運動を習慣化するべきなのかも。
(友清 哲)

※この記事は2012年5月に取材・掲載した記事です

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