都心部ならではの条例!?

敷地面積の最低限度はどのくらい?

2014.05.15 THU


一戸建てを建てるとしたら、どんな住まいが理想ですか? 狭くても都心部? それとも郊外の広い家? もしあなたが「狭くても都心部」派なら、住まいづくりのルールをひとつ覚えておきましょう。

「土地の値段を抑えて利便性の高い地域に住めるのが、いわゆる狭小住宅のメリットですが、どこにでも狭小住宅を建てられるというわけではありません。市区町村の条例によって、新たに土地を分割して建築物を建てる際の、敷地面積の最低限度が定められていることがあるんです」とは、不動産コンサルタントで、個人向け不動産コンサルティングサービスを手がけるさくら事務所代表の長嶋修さん。

たとえば、最低敷地面積が70平方メートルに定められている地域の場合、宅地として販売されている100平方メートルのうち、50平方メートルだけを購入して住宅を建てるのはNGなのだそう。

でも、どうしてこんな条例があるんでしょうか?

「高度成長期やバブル期などを中心に、都心部の地価上昇が続くなか、価格が高騰しすぎて買い手が付かないような大きな区画では、土地を細かく分割して手頃な価格で販売するケースが増加しました。ただ、土地の細分化があまりにも進んでしまうと、今度は景観や防災などの面で問題が出てきてしまう。そこで各市区町村の条例として、敷地面積の最低限度を定めるようになったんです」(同)

なるほど~。ちなみに、最低敷地面積が小さい地域って、どのあたりですか?

「すべての自治体の条例を把握しているわけではありませんが、足立区の66平方メートル、世田谷区の70平方メートルなどは比較的最低敷地面積が小さい方ですね。一方、首都圏の郊外では敷地面積の最低限度が150平方メートル、200平方メートルという地域もあります。国内全体を見渡すと、こうした条例が設けられている地域の方が少ないので、やはり都市部ならではの条例といえるでしょうね」(同)

敷地面積の最低限度を定める条例は“新たに”土地を分割する際に適応されるため、すでに小さく分割されている土地は対象外。また、この条例そのものがない地域では、もちろん条例違反に問われるわけではない。

とはいえ、都心部では敷地面積の最低限度が決まっているケースが多いので、「どうしても都心部!」という方は既存の狭小物件を狙うのが現実的なようだ。ちなみに、海外でも、敷地面積の最低限度を定める国は少ないそう。狭い都市部に人口が集中する日本ならではの住まいづくりのルールなのだ。
(吉原 徹/サグレス)

※この記事は2011年09月に取材・掲載した記事です

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