身長体重を測る理由は? GPTってなに?

診察前におさらい、健康診断のなぜ

2014.06.01 SUN


測定前に息を吸っておなかをへこましても、意味がないのはわかってはいるのですが… mits / PIXTA(pixta.jp)
新年度の慌ただしさも一段落。そろそろ年に一度の健康診断が多くの企業で実施される頃だ。現在の健康状態を知り、病気の兆候を探る貴重な機会だが、そもそも健康診断では何を調べているのかきちんと把握できているだろうか? それぞれの検査項目の意味をきちんと理解し、その後の健康的な生活習慣につなげるためにも、検診前におさらいしておこう。

まず、労働安全衛生規則に準拠する定期健康診断の主なメニューは「身体計測」「内科診察」「尿検査」「血液検査」「胸部X線検査」など。これらすべてが、重大な疾患の兆候を探るヒントになるようだ。

「例えば健康診断で身長や体重を必ず測るのは、生活習慣病の兆候を探るため。『体重(kg)/<身長(m)>2乗』で肥満度(BMI)を測定し、極端に数値が上がっている場合は生活習慣病の危険があります。BMIが25を超えると『肥満』と認定されるのですが、最近の健康診断では20代から30代前半のなんと3人に1人が肥満状態となっています」(全日本労働福祉協会・川口毅さん)

このほか、「尿検査」では尿中のタンパクや糖を、「血液検査」では赤血球の数や中性脂肪、GPTやGOT、HDLコレステロールを、「生理学的検査」では血圧、脈拍、視力、聴力などをチェックするというが、なんだか専門用語が多くてよく分からない。この中で、若い世代が特に気を付けるべき項目や数値はどれなのか?

「25~34歳の男性3万人の健診データ(平成22年度)では、『GPT』は6人に1人、『尿酸値』は4人に1人が危険ゾーンに達しています。まず、GPTは肝臓の細胞が壊れているときに流れ出てくる成分で、肝臓の機能に障害がある際に高値を示すもの。肝炎や肝硬変の兆候を探ることができます。また、尿酸値が高い人は痛風になる恐れがあります。痛風になると足指の関節が腫れたり痛くなったりします。ひどくなると心臓も冒され死に至ることもあります」(川口さん)

こうした数値は重病を早期発見するためのヒント。健康状態を正しくチェックするためには注意すべきポイントがある。

「よく健康診断の直前になってから急に生活習慣を変え、数値をよくしようとする人がいますが、そんな付け焼刃で一時的に数値を改善しても意味はありません。それによって、重大な疾患の兆候が見逃されては元も子もないですから。健診前だからといって特別なことはせず、なるべく普段と同じ生活を送ってください。ただし、測定前日は夜7時前に軽い食事を摂り、やや空腹状態で臨むと正確な値が測れます。油っこい食事は測定をやりにくくするため前日に摂るのは避けてください」(川口さん)

健康診断はあくまで問題点のあぶり出しが目的。まずは自分のカラダの現実を受け止めることが大事というわけだ。
(榎並紀行)

※この記事は2012年5月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト