結婚してもいないのに…

「同棲中の浮気」も慰謝料が必要?

2014.06.24 TUE


単に同棲状態を解消するだけなのか、それとも婚約破棄になってしまっているのかが大きなポイントになるという…
弁護士事務所には、恋愛トラブルが原因で駆け込んでくる人も多いもの。なかには「自分の浮気が原因で、1年ほど同棲していた彼女と破局。すると、彼女から慰謝料を請求された…」なんていう相談も。

さてこの場合、慰謝料は払わないといけないのでしょうか?

結論から言うと、単に付き合っていただけなら、万が一訴えられても、慰謝料の請求が裁判で認められることはまずありません。同棲をしていても無理でしょう。「浮気」による慰謝料の請求が認められるのは、(1)結婚しているとき、(2)婚約しているとき、(3)内縁状態にあるとき、だけです。

ただし、(2)や(3)の状態には注意が必要。(2)の「婚約」は、「結婚しようね!」という二人の口約束だけでも認められます。結婚や婚約(婚姻予約)は、一種の契約として扱われるので、不当な理由で一方的に破棄されたら、慰謝料を請求することが可能なんですね。とはいえ、実際に裁判で慰謝料を請求するには、結納、両家の挨拶、結婚準備、同居準備、婚約指輪など、何らかの客観的事実が必要になってきます。

(3)の「内縁状態」は、婚姻届を提出していないだけで、実質的には「夫婦関係」にある状態です。「同居の期間」「住民票の記載」「財布を一緒にしていたか」「冠婚葬祭に夫婦として出席していたか」等々の事実から判断されますが、過去の判例では、わずか数か月の同居でも「内縁関係」と認めたケースがありました。内縁の場合は、婚姻届を出していなくても夫婦と同じように扱われるので、浮気(不貞行為)をすれば10~150万円、浮気(不貞行為)によって内縁を解消することになったら、200~300万の慰謝料を払わなければならないことも。

とはいえ、この手の争いが裁判になったときには、担当する裁判官の恋愛観や人生観が大きく影響します。慰謝料を払わなくてはいけなか? 払うとしたらいくら必要なのか? という点も裁判官次第ということになってくるでしょう。

というわけで、婚約もしていない普通の同棲状態であれば、たとえ浮気をして彼女から慰謝料を請求されても、払わなくていいというのが結論です。とはいえ、彼女を傷つけるような浮気はしちゃダメですからね。
(島田さくら弁護士/弁護士法人 アディーレ法律事務所)

※この記事は2013年6月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト