身体にまつわる都市伝説 第105回

食後のコーヒーは胃に優しい?

2014.07.03 THU

身体にまつわる都市伝説


コーヒーが胃に悪いのではなく、空腹時にカフェインを摂取することが胃に負担をかけている、というのが真相。胃潰瘍をわずらったことのある人などは、飲むタイミングにご配慮を
起床後のひとときや食後の締めなどに、好んでコーヒーを飲むビジネスマンは多いだろう。かくいう筆者も大のコーヒー党で、とりわけ仕事中は片時もカップが手放せないほどだ。

締め切り前で徹夜を強いられるときなどは、眠気覚ましの意味でもコーヒーが大活躍するわけだが、どれだけ好きなコーヒーであっても、飲み過ぎは健康に良くない気がする。コーヒーは昔から、胃を荒らすといわれているし、体のためを思うなら、もう少しコーヒーを控えてお茶などに変えるべきかもしれない。

でも実際のところ、この説に医学的な根拠はあるのだろうか? 新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみた。

「コーヒーが胃を荒らすというのは正確ではありません。というのも、胃が荒れるのはコーヒーに含まれるカフェインが胃液の分泌を促進するためであって、カフェインの含有量はコーヒーも緑茶もそう変わりません。コーヒーばかりが犯人扱いされてしまうのは、その真っ黒な色合いがもたらすインパクトのせいかもしれませんね」

須田先生によれば、カフェインは薬にも用いられている成分だが、胃潰瘍などにかかったことがある人には服用に際して注意を促すこともあるとか。

「問題はカフェインを含む飲みものを飲むタイミングではないでしょうか。たとえば胃の中に食物がある状態で胃液が分泌されるのは、消化吸収の助けになります。その意味で、食後のコーヒーはむしろ胃に優しいともいえます。しかし、胃の中が空っぽの状態で胃液が分泌されると、胃の粘膜を傷める原因になってしまいます」

そもそも、胃の中に食物がない状態で胃液が分泌されることは、人体にとって自然な活動ではないので、それなりに負担を強いるのも当然だと須田先生。たしかに実感としても、空きっ腹のコーヒーはちょっと胃にしんどい。

どんなにコーヒーが好きでも、飲むタイミングには少し気を配った方がよさそうだ。
(友清 哲)

※この記事は2012年7月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト